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慌てて会場を後にする私。
壁に体を預けため息をつく。
自分の気持ちに整理できない為に、カレにあんな態度をとってしまった。
私って、ちっちゃいなーー。
まだまだ、カレと彼女の事にこだわっている。
気分直しに、トイレに行こうと思い、ゆっくりと歩いた。
廊下の窓には、段々夜の色に染まっていこうとする、ソウルの街並みが見える。
今にも雪が降りそうだった雲のお陰で、夜の訪れが早い。
私は、窓に近寄りソウルの街を見下ろす。
ついこないだまで、あの中にいて騒いでいた私は、今は皇太子妃として、50階から見下ろしている。
うーーーん。
落ち込みから、抜け出せないでいる。
「お嬢さん、何か悩み事ですか?」シン君とは違う声が私の傍で聞こえた。
後ろを振り向くと、シン君があこがれている写真家のおじさんがいた。
私は慌てて、妃宮らしくしようとしゃきっとした。
「まあ、まあ、慌てずに。」おじさんは笑いながら、私の隣に立ち窓ガラスから外を見上げた。
「雪がふりそうですねー。」
「そうですね。」
お互い黙る時間。まるで外の音が聞こえてきそうな、ここの静けさ。
「妃宮様、何か悩んでますね。」
「レンズはウソを見抜けますから。」手に持っていたカメラを上に持ち上げた。
「悩みって言うか。私の器が小さいだけなんです。」
「器が小さいですか?」
「カレの過去まで自分のものにしたくて、そのキモチを押さえようとするんですけど。」
「ちゃんと殿下に言いましたか?」
「言えません。カレには心配かけたくないから。」
「さっき、レンズはウソを付きませんって言いましたよね。」
「はい。」
「レンズはあなたの悩んでいる姿を映しながら、殿下の幸せそうな顔から、突然のあなたの態度に戸惑う顔まで写していました。」
「・・・。」
「私は仕事上、色んなところに行っていますが、やはり韓国人なので国の事は知っておきたくて、ネットのニュースは欠かせないです。
それには、皇室のニュースも含まれます。あの何時も表情のなかった殿下があなたと一緒になってから、優しい顔で写る場面が多くなってきました。
氷の皇子と言われていたお方が、あなたが傍にいるだけで、蕩けそうなくらいな笑みなんです。パソコンで見ているほうが、恥かしくなるほどです。」意味深に笑う。
私は真っ赤になり咳き込む。
「悩んでいるのなら、ちゃんと殿下に言うべきだと思いますよ。年寄りはたまにはイイ事も言うです。」おじさんは私を見つめて笑う。
「ホラッ迎えが来たようですよ。」
早歩きの音が聞こえ、段々近づく靴の音
そして、私に向かって一直線に向かってくるシン君。
「チェギョン!」カレの腕は私のウエストに周り、自分の体に引き寄せた。
「トイレに行くって言ったのに。」カレの背中に回した手に力が入る
「何かお前の態度が変だったから、心配で探しに来た。」
こんなに私の事心配してくれるカレに、私の悩み打ち明けてもいいのかな?
皆様、こんばんは。
フフフ、今日はアップできましたー。
何とか毎日アップしたいです。
皆様の日々の癒しになれば良いなーと、思っております。
コメント、いいねボタン有難うございます。
では、おやすみなさいー。