目覚まし時計の音でで起された私。

うーん、もう朝か起きないと。

でも、まだ眠い。自分の目の前にある胸に顔を擦りつけた。

あったかーい。安心しちゃって、又眠りに・・・。

目が急に見開く。

「!!!」よく見ると、私、シン君と一緒に布団に入ってるーー!

私は昨日、確か、服を沢山重ねて、寝たはずなのに。

ちゃんとした理由は判らないけど、とにかくここから出ないと。

カレの腕が邪魔をしていたけど、何とか這い出た。

こんなに動いたのに、カレは起きなかった。

私はカレの寝顔の良さに、さすが皇太子様と言いながらも、「おはよう。」声を掛けた。







目が覚めたオレ。

腕の中にチェギョンがいないのにビックリして、慌てて体を起こした。

この部屋にチェギョンがいないのは一目瞭然。

オレは理由を知ろうと立ち上がった。

昨日の小さなテーブルには朝ごはんがあり、紙がのっていた。

シン君へ

会社に行く時間なので、出掛けます。

アパートの鍵は、昨日シン君と会った駅に7時に待ち合わせをして、返してくれれば嬉しいです。

朝ごはん作りました。ちゃんと食べてね。じゃあ、行ってきます!

   シン・チェギョンより


テーブルの上には朝ごはんと、パンダのキーホルダーがぶら下がっている鍵がのっていた。

オレはパンダを持ち上げ一人笑う。

オレとアイツを結ぶものが増えた。顔が自然とにやけてしまう。


会社に退職願を出し、色んな人にお別れをした。

突然で済まなかったことを伝え、ミンジにもちゃんと言った。

「昨日のイケメンと戻るのね。」

「うん。きっと戻っても苦しいだけかもしれないけど、もう1度頑張ってみようと思うんだ。」

「イ・ヨンス!どこに行ってもアンタなら大丈夫だよ !」と背中を叩かれて送り出された。

電車に乗り、カレが待つ駅に私の心は動き出していた。

そして、私の見えるところに座る女性と目が合った。








オレはあいつの作ってくれた朝ごはんを食べてボーーッとしていた。

部屋の隅に紙袋があり、何にもない部屋にポツンとある紙袋に興味を持った。

すまんっと言って中を見た。

毛糸の玉と編んでいる途中の物。広げて出して見ると、濃いグレーのセーターになろうとしている。

チェギョン用か?

ちょっと、崩れないように自分に当ててみると、少し幅が狭そうだった。

誰の為に編んでいるんだ。

ちゃんと元通りに入れ直して、考える。

一旦ホテルに戻り、着替えてアイツとの待ち合わせの駅に向かう。

毎日この道を通っていた。

何時会えるかわからないのに、通っていた道

今、この道の先には、アイツと絶対に会える確証がある。

昨日の吹雪がウソのように、今日の天気は青空だった。

でも、今は夜になろうとしている。

絶対に会えるんだから、中で待っていてもいいけど、やっぱり外で待つことにした。

手には小さい紙袋を持つ。

自分の目の前にかざし、貰った瞬間に喜ぶアイツの顔を思い浮かべると、自分の頬が緩るむ。

何時ものガードレールに腰を下ろし、チェギョンを待つ。

会える時間まで後もう30分を切った。












「シンに会わないで、そしてシンの前には2度と現れないで!」彼女の言葉が私の頭に響く



電車の中であった人物

ミン・ヒョリン

なんでこんな所に

私は彼女を目が合った時に、あんまりビックリし過ぎて、黙って見てしまった。

すると彼女は立ち上がり「もしかして、シン・チェギョン・・さん・・?」

私は俯くしかなかった。

「髪の毛短いから判らなかった。今バレエの合同合宿で春川に来ているの。

ちょっと前にあなたから貰った手紙、ちゃんと受け取ったわ。

それに貴方の気持ち、ちゃんと受け取る。

あたしとシンの為に身を引いてくれるなんて、嬉しい。シンは今海外の大学に招待されて、韓国にいないのよ。でも、帰ってきたら、あなたの手紙見せて私の気持ちも言うつもりなの。」




私は「宮」から逃げ出した時に、ガンヒョンに手紙を託した。

ミン・ヒョリンに渡してとガンヒョンの家に送った。

自分が「宮」を出て、イ・シンの本当の妻になってカレを支えて欲しい

私にはそれが出来なかった。

私がいてもカレを苦しめることしか出来なかったから。

カレはあなたと一緒にいた頃のような、穏やかな生活を望んでいたから。と





彼女に宛てた手紙を思い出しながら、自分のムートンのブーツを見ていた。

ここに来てから買ったムートンのブーツ

値切って10000ウォンにしてもらったヤツ。

ヒョリンのブーツを見ると、質の良さそうな革だった。

そうだよねーー。

昨日、あのシン君に素直に謝って貰って、嬉しかった。

宮には戻って、同級生としてあそこで暮らしていこうと決心したばっかりだったけど。

何浮かれてたんだろう?

「そっかー、早く帰ってくるといいね、大丈夫私はもう、カレには会わないら。」

頑張って作った笑顔で、最後の言葉は小さくなっていた。



駅に着き、ボーーッと歩いていると、入り口にシン君を見つけた。

行き交う人達の中で、頭1つ飛び出ているカレは、どこにいても目立ってしまう。

そういえば、待ち合わせしてたんだ。

同じ駅で降りたヒョリンは私の目線の先を見る。

「あれって、もしかしてシンなの?何でここに?」ヒョリンの目が鋭く私を見る。

「シンに会わないで、そしてシンの前には2度と現れないで!」

「私とシンは愛し合ってるのよ!」慌てて携帯を出して、待ち受けを見せた。

そこには2人仲良く寄り添い、とても幸せそうだった。

二人が愛し合ってるなんて、そんなの初めから知ってるよ。

ヒョリンは私を強く睨みながら、シン君のいる所に向かった。

私は首に巻いていたマフラーを目の下まで上げ、顔を隠した。

そして目立たないように、違う出口を目指した。

目からボロボロと涙が落ちてくる。

自分の好きな人が幸せになれるなら。

私は。



皆様、こんばんは。

お元気ですか?

久々に14の画像を見て、思い出しました。

パンダのキーホルダー。

ジフン?ウネちゃん?どっちかが持っていたっけ・・?イヤホン?
忘れちゃった。苦笑

長崎の旅行で、このパンダのスイカバージョンを見つけてお友達と興奮した記憶も。

あの頃は楽しかったねー。

2番目の画像の携帯は、当時私が使っていたガラケーです。

昔のガラケーは、オシャレな機種ばかりで、悩みまくってました。

でも今は、i phoneばかりですね。


では。皆様がこのお話しで少しでもホッと和めるように、更新頑張ります。