東宮殿に着き、コン内官に両陛下のお目通りを頼む。

スーツに着替えて、2人が御越しになるのを待つ。

この待っている間に、要点をまとめておかないと。

「宮」の、決定事項はあっという間に進んでしまう。

そう、ミン・ヒョリンが4月から東宮殿に来るらしい。

きっとこれは、オレの知らない内に決められている。

今のオレの気持ちは、ミン・ヒョリンには、ない。

次の妃宮として来られても、困る。

オレの妃宮は、シン・チェギョンだけだ。

シン・チェギョン。オレの妃宮だった彼女。

彼女の笑顔を思い出すだけで、こっちまで笑ってしまう。

可愛くて、可愛くて堪らない。ずっと、オレの傍にいて欲しい。

夫婦じゃなくなってから、彼女への想いが強くなっていた。

いなくなってから気づいたけど、もう1度やり直す事も出来る筈だ



今日、妃宮とキスをした。

初めてしたキスは、妃宮に気が付かれないように、ドキドキしながらしたので、どんな感じっていうのが、判らなかったが。

今日のは、ちゃんと妃宮の唇を味わった。

想像以上に柔らかい唇。

この唇から離れたくないと、願ってしまう程のキス。

好きになり始めた時に、いつもあの唇にキスをしたくて仕方がなかった。

夫婦なのに、扉一枚分の壁は厚く、いつも自分の扉を開けることが出来なかった。

扉を開けて1歩踏み出すだけで、2人の関係は変わっていたかもしれなかった。


「皇帝陛下、皇后様が御着きになりました。」コン内官の控えめな声が告げた。

「判りました。」立ち上がり、結局要点をまとめようとして、妃宮の事ばかり考えてしまった。

まったく恋というものは、嬉しくなるほどやっかいなものだな。


「太子、今日は何の用なのです?」

「今日、学校でミン・ヒョリンと会いました。4月から、東宮殿に来て妃宮教育を受けると言っていました。

私はまったく聞いていない事なので、心底驚きました。これはどう言う事なんですか?」

「元々太子の婚約者だったミン・ヒョリン嬢が、次の妃宮になるのは正当な理由だろう。
太子が直々にヒョリン嬢と結婚したいと、言ったではないか。」

「それは過去の事です。私は皇太后の思惑通りに、シン・チェギョンの事が好きになりました。

シン・チェギョン嬢の廃妃を、取り消して欲しいのです。

彼女をもう1度、私の妃宮に迎えたいのです。」

「彼女は、自分から廃妃を申し出た。声も出なく、足も一生引きずると言う事で、身を引いたんだ。
太子の妻になるのなら、体力重視だ。健康な体でも、大変な公務の量なのに、ましてや声や足にハンデがあるなんて。」

「声は今日出ました。何時もと同じカワイイ声でした。足の方は私が付き添います。」

「太子?チェギョン嬢と会っているのか?」

「はい。いけませんか?好きな女に会いに行くのは、普通だと思いますが。」

「ミン・ヒョリン嬢とは?会ってるんだろう?」

「私の誕生日の済州島と、病院で傍にいた時くらいですが、どうかしましたか?」

「ミン・ヒョリン嬢が、貴方の御子を授かったと、申してるのですが?

太子!?これは本当の事なのでしょうか」と皇后が話した。


「・・・・・。」オレは聞き間違えたと思い、もう一度

「誰の子ですか?」

「太子の御子だそうです。」







東宮殿に戻り、自分の部屋のベットにドサッと倒れこむ。

疲れた。

携帯を取り出し、画面を見る。

そこには、妃宮の笑顔が写っている。

オレの誕生日に済州島に出掛ける前に、彼女が女官達と笑い合っているのを、隠れて撮った。

シン・チェギョン。夢の中でもいいからお前に会いたい。

スーツを着たまま、オレは静かに眠りについた。







皆様、こんばんは。

お元気ですか?

私は昨日、ファンでもないけど付き添いでエヴァンゲリオンを観てきました。

日本で見るのは「崖の上のポニョ」以来です。

普通にチケットを買うと1900円と書いてあった時には、目が飛び出しましたが。

50歳以上の夫婦は二人で2400円を見つけたときは、大喜びしてしまいました。(笑)
身分証を提示してくださいと、券売機の画面に書いてあったので準備したら、スルーでした。
そりゃー、おばさんだけどさー。ちょっとは確認してよ。(笑)

では、洗濯物を干してから寝ます。

皆様、おやすみなさい。