いろんな靴を試しに履き、私は悩み始めた。
こんなにいっぱい高いのがあるのに、私はこの中で1番安い靴を探していた。
もう、貧乏性なんだから。
でも探していると、私の足に合って、デザインもいいのがあった。
「それで良いのか?後一つ買っても良いぞ。」とギョン君は言った。
「もう一つはオレが自分の金で払うからっ。」と殿下の声。
この人が選んだのって、関わりたくないから、タンスの奥にしまおう
探してもいいのがなく
自分の好みのがないのでいいです。と携帯に打ち込み見せた。
するとカレの顔が歪む。
「何でもいいから、お前の為に買ってやりたいんだ。」
罪滅ぼしかな?だったら、気にしなくてもいいのに。
声や足の事での病院代はちゃんと宮が払っているんだから、殿下は気にしなくても。
大丈夫です。高い靴は1個あればいいんです。
人と同じです。愛している人は1人で良いんです。
その1個を大事に大事に使っていきたいと思います。と、打ち込む。
だから、気にしないでと手を横に振った。
買い物も終わり「じゃあ、飯でも奢るよ。」ギョンが言う。
「あっ、私達もう遅いから帰らないと。」と2人で顔を見合わせる。
「せっかく4人で来たのに。話してみたいなー。」
「今日はこの子の靴だけ買う予定だったでしょう。久し振りの生足の歩きだから、疲れてるの。もう帰らせないと。」
「そっかーっ。」
「じゃあ、送っていく。」と殿下がポツリと言う。
「大丈夫です。私達歩いて帰りますから。」隣の私も何回も頷く。
「その足だと、疲れるだろう。」
私は急に携帯に打ち込んだ。
この足で一生歩いていくんです。甘やかさないで下さい。
ちょっとの優しさは要りませんから。
後。もう2度と殿下には会いたくないです。と携帯を見せた。
カレの目が見開く。
殿下に頭を下げて、ガンヒョンと手を繋ぎ私ははバス停に向かって歩きだした。
ギョンの運転する車に乗り込んだオレ。
ギョンは駐車場から出て、道路を走る
信号機が黄色から赤に変わった。
前の方を見ると、バス停があった。
チェギョンとガンヒョンの姿が見えた。2人より添い、笑いあっている。
オレにはあまり見せた事がない笑顔。
お前の笑顔がそんなに眩しいなんて知らなかった。
ギョンも二人を見つけて
「シン・チェギョンって強いな。ちゃんと前を向いて歩き出している。オレがもしそうなったら。家から出ずに引きこもるかも。で、お前、どうしたいんだ?」
笑い合う二人を見つめ「傍で妃宮を支えてやりたい。」
「あんなに拒絶されているのにか?」
「ああ。」
「同情だったら、いらないって言うぞ。」
「ああ。」
「韓国男子は好きな女に何度振られても、OK貰うまで頑張るからな、シン。お前も頑張れよ。」
信号が青になり、車が動き出した。
車がバス停を通り過ぎるように、二人の心は違う方向を向いたままだった。
「シン。久し振り。」
卒業式の予行練習の為に学校に出ると、ヒョリンに呼び止められた。
彼女はオレの腕に自分の腕を回して、話し始める。
「ようやくわたし,貴方の住んでいる東宮殿に行けるわ。」
「・・・?」
「4月初めから、お姫様教育が始まるみたいなの。」
オレの知らないところで、話が進められているみたいだ。
そんな話、聞いてないぞ
その話が進んでしまうと、妃宮はオレの元には戻ってくれなくなる。
今日、帰ったら陛下に問いたださないと。
オレの腕に絡まるヒョリン。オレが初めて付き合った女
宮での生活に行き詰まりを感じ、一人で逃げ出し名も知らぬ土地に降り立つ先に、オレと同じような女がいた
2人の出会いは偶然から始まり、高校の時に又出会った。
オレはミン・ヒョリンとの出会いを運命と思っていた。
その後に訪れる本当の運命の出会いが待っているのも知らずに
ボーーッと考えていると。
「イ・シン皇太子殿下、婚約者のお方と随分と仲の宜しい事ですね」
腕を組み、オレの目の前に立つ女。妃宮の友達のガンヒョンだった。
「貴方、誰?」
「私は、シン・チェギョンの親友のガンヒョンです。皇太子殿下と将来の皇太子姫にご挨拶しに来ました。」と腕を組んだまま話した。
「イ・シン皇太子殿下、本当に好きな人と婚約できてよかったですね。」とメガネの奥の瞳が光る。
「婚約なんて、まだしていない。」
「シンたっら、もうちょっとしたらするじゃない。」腕の力を強めた。
オレは腕を振り払い「ミン・ヒョリン。軽率な言葉は慎め。」と見下ろす。
「シン!どうしちゃったの?ちょっと言っただけじゃない。だって、ようやく婚約出来るのよ。私達!!プロポーズされてから、ちょっと時間が経ってしまったけど」
「ミン・ヒョリン!!」と目で脅す。
「まあ・まあ。お二人さん。氷の皇太子と言われたお方からのプロポーズですか。それは凄いですね。
だから、チェギョンの事無視してたんですね。自分の好きな女とは結婚出来ずに、許婚と結婚しちゃったんですから。
そりゃー、嫌になるわね。
あっ、校内でのイチャイチャは見ている方が辛いですから、他のとこでやって下さい。
まっ、本当に結婚するみたいなので、安心しました。」
「安心したって?」
「そうですよ、結婚したら、チェギョンとは全然関係なくなりますから。ねッ皇太子殿下!!」
「オイ!!」とガンヒョンの腕を掴もうとしたら
「イ・シン皇太子殿下!!2度と、チェギョンの前に現れるな!!中途半端な気持ちが1番厄介なんだよ!!判ったか!!XX野郎ーー!!」と鼻から息を荒く出し、髪をなびかせて、この場所を去っていった。
ガンヒョンからの警告。
そして、妃宮からの拒絶。
オレの中でようやく育ち始めた姫宮への気持ち
誰から何と言われようと、この気持ちはもう揺るがない。
警告されようが、拒絶されようが。
オレの気持ちは、妃宮に向かって歩き出している。1歩1歩進む度に、この気持ちは大きくなっていく。
自分の気持ちにケりのついたオレは、自分が何時も乗っている車の鍵を受け取り、エンジンを掛けた。
後からついてきたミン・ヒョリンを振り切り、車は車道に出た。
車は駐車場に着き、校舎を見上げるとこの高校では、今日が卒業式だったみたいで人が溢れていた。
オレは急いで妃宮を探す。
色んな人達がオレに声を掛けようと、触ろうとしていても、騒ぎまくっていようが、気にしないで走り出す。
ただ妃宮に会いたくて走り出す。
くっそーっ、何処にいるんだ!?まだ帰っていないはずだけど。
すると、体育館の脇に数人の男子に囲まれている妃宮を見つけた。
あいつら、妃宮に何してるんだ!!
花束を腕いっぱいに抱えて、男の奴らが妃宮に告白をしていた。
オレは猛ダッシュを掛け、妃宮の元に辿り着く。
オレの姿を見て驚く皆。
そして、一番驚いて花束も落としている妃宮。
荒い息を整え、オレは彼女に抱きつく。
「迎えに来た。もう1度オレの妃宮になってくれ!!」と頬にキスをした。
皆様、こんばんは。
人魚姫9です。
いやー、最後のシン君の行動にビックリです。
こんな風に書いてたんだー。いやーーっ、ポリポリ恥ずかしいですなー。
FC2からお話を移動するときに、昔の日記とか読むと。
いやーーーっ、粋がっていましたねー。
ほんと皆様には迷惑をかけていました。{汗}
簡単にお友達登録していた人達を、ばっさばっさと断ち切る。
ほんと、性格悪ー。
あの頃のお方々に土下座して回りたいです。(謝)
このブログで一からやり直して、大人しくやっていきたいと思います。
こんな私ですが、今後ともよろしくお願いいたします。
では、また。