バスローブを羽織りスリッパを履き、バスルームを出たら,ベットの脇のテーブルと椅子が変わっていた。
テーブルの上には、所狭しと色んな料理が並べられていた。
「わーーー。」
「お前の好きそうなのを頼んでおいた。」
「このホテルでこんなに頼んだたら、そうとう高いのでは!?」と現実を知って冷や汗が出る。
「お前が喜ぶなら、こんな事平気だ。」
2人で向かい合い、朝?昼?ゴハンを食べ、お腹がいっぱいになった時、室長が立ち上がった。
「ロンドン土産買ってきた。」
「えっ?お土産ですかーー。嬉しいです。」ニコニコする。
カバンから、紙袋を取り出し私に渡す。
「何だろう?」ワクワクしながら、ゴソゴソと取り出す。
出した途端、ビックリ目。
「お前に合うと思って買ってきた。」ニヤッと笑う。
「もーーーーっ。シン君、私子供じゃないです。」私が取り出したのは、大きなペロペロキャンディ。
「大人になるには、まだまだやってないことばかりだ。あーんなことや、こーんなこと、お前にはまださせてないからな。」ニヤニヤと笑う。
般若の微笑み。
「まだ、大人の扉、開けたばかりだ。」
「えーーーっ。」ガックリしながらも、私はペロペロキャンディの封を破り、中を取り出した。
カシャッ。
音の鳴った方を見ると、室長がスマホを持って私に向けていた。
「撮ったんですか?バスローブなのに。」むくれる。
「お前の写真持ってないんだ。」
「私もシン君の持ってないです。写真欲しいです。」キャンディを口に入れたまま言う。
「一緒に撮らないか?」
「えっ?」スマホを持ちながら私の座っている椅子に近づき、そしてキャンディを持っている私の手を取り、自分の席に座り、私を膝に乗せた。
スマホを自分撮り用に設定を変え、撮りやすい位置に持っていく。
ギュッと抱きしめ、ボタンを押した。
数枚の写真が後で私のスマホに届いた。
遅くなった理由は。
写真を撮り終えた後、バスローブの紐が外されバスローブは椅子の下に落ちていったから。