リーン。リーン。
眠っていた頭が段々覚醒していくと、ベルの音が高かったのに気が付く。
慌てて取ろうとしたら・、しっかりと室長に抱きしめられていた。
ぶ厚いカーテンは閉められているので、今何時か判らない。
よいしょっと室長の腕から出ようとしたら、グイッと胸の中に閉じ込められた。
「まさか、電話に出るつもりじゃないだろうな。」目を瞑ったまま言う室長。
「えっ?出ないと。」
「お前との時間、誰にも邪魔されたくない。」ギューっと抱きしめられた。
「甘えん坊です。」
「お前の前でしか甘えないから良いんだ。」髪の毛にキスをする。
ず^ッと鳴っていたベルもとうとう終わってしまった。
「止まってしまいました。」
「用があったら、又かかってくる。」目を覚ます気がない室長は、私をだきしめたまま眠りにつこうと。
リーーーン リーーーーン。
又、スマホが鳴り出した。
「シン君、又鳴りだしました。やっぱ、用があるんですよ。」腕から離れようと。
「そんなに離れたいのか?オレはずーっとこうしていたのに。」ゆっくりと目を開く室長の目は、悲しそうだった。
ギューーッ、そんな顔しないで下さい。
「だって、シン君に電話は直ぐに出る。待たせたら相手に失礼だろう。よく怒られていたから、直ぐに出ないといけないのが習慣になってしまって。」
私を抱いていた腕が緩んだ。
「オレか。自業自得。」ふて腐れてゴロッと背中を向けた室長。
室長の背中から少し乗り出し、サイドテーブルの上にあるスマホを取る。
表示の名前を見ると「ガンヒョン。」慌ててボタンを押して通話をする。
「あっ。ようやく出た。」
「ガンヒョン、おはようー。」返事をしたら。
「アンタ何言ってるの!?もう、1時になるわよ。まったく。」
「1時ーーー?シン君、もうお昼過ぎちゃってます」室長の腕を叩く。
「ちょっと伝えたえたい事があるから、本部長に謝っておいて。
明日から、新入社員恒例の食堂のお手伝いが回ってきたから、アンタ今日は帰ってくるんだよね。エプロンとかの準備あるからね。」
「ガンヒョン、ちょっと待ってて。」
「シン君、今日何時にここ出るんですか?」ふて腐れている室長に声を掛けた。
「出ない、明日の朝までいる。」クルッと体の向きを変えて私を見上げる。
「えっ?だって着替えとか、明日の準備しないと。」言うと、私の膨らみを頬張る室長。
「えっ!?ダメです!!」と慌てて止めても室長の力には敵わない。
ガンヒョンに聞かれないように、通話のとこを隠していたが、その指先が離れる。
「もーー!!電話中です。そんなに。」私の手からスマホが落ちた。
休憩所で電話していたガンヒョン
急に真っ赤になって心臓を押さえる。
チェギョンの切ない声がスマホから聞こえ始めて、どうしようと思ったら。
「野暮だぞ、キム・ガンヒョン」室長の声と共に、スマホの電源が落とされた。
ツーっ、ツーーっと響く音。
「ちょっと、あのフェロモン野朗。チェギョンにあんな声出させるなんて。とてもお初が出すような声じゃないわよ。
どんだけ慣れさせたのよ。」一人の休憩所でスマホに向かって怒っているガンヒョンの姿があった。
四葉27.28、29は半分は、カットしました。
なんたって、健全なブログだそうで。
^_^
チェギョンちゃんと室長は無事に愛を確かめ合いましたよ。^_^