タウリンはシステインから生合成される物質になります。

 

体内では多くの器官に存在しており、体重が60hgの人では約60のタウリンが含まれているとされています。

 

臓器別では、特に心臓に多く含まれ、ついで筋肉、肝臓、腎臓、肺、脳、網膜、卵巣、精子にも含まれています。

 

分泌液としては、胆汁に多く含まれ、一次胆汁酸(肝臓で合成される胆汁酸)の約80%を占めるコール酸のうち、その1/4がタウリンと結合し、タウトコール酸の形で存在しています。

 

ちなみに、残りの3/4はアミノ酸のグリシンが結合したグリココール酸です。

 

そのほかには、神経伝達物質としての存在が想定されています。

 

タウリンは体内で生合成されるが、食事からも補給することが重要だと言われています。

 

特に新生児や乳児では、母乳から摂取することが重要視されています。

 

健常成人では平均して1日に約200mgのタウリンが尿中に排出されていきます。

 

タウリンが生体に対する生理的な作用は以下になります。

 

・胆汁酸の分泌を促成し、肝臓の働きを促す作用

・肝細胞の再生を促進する作用

・全身の細胞の細胞膜を安定化する作用

・血圧の上昇に関与するカテコールアミンの放出を抑制することで、血圧を下げる作用

・不必要な血液凝固を防ぐ作用

・脳の興奮を抑制する作用

※タウリンが神経細胞やシナプスの膜を通るカルシウムイオンを調整し、過剰時に引き起こされる神経興奮状態を鎮めるため

 

また、各種の疾患に対しては、正常化する作用があります。

 

・血圧降下作用

・コレステロール低下作用

・動脈硬化症や血栓症の予防作用

・骨格筋や心筋の過興奮抑制作用および収縮調整作用

・不整脈を防ぐ作用

・血管拡張作用

・心筋症における病態発症遅延作用

・アルコール禁断症状抑制作用

・肝臓機能回復作用

・インスリン分泌促進作用

・肝臓の解毒作用強化によりアルコール障害を改善

 

など多くの疾患に対して、作用することがわかっています。

 

そのことを考えるとタウリンを正しくカラダの中で生合成させることが大切になります。