生命現象が起こるためには、絶対なくてはならないものが以下の3つになります。

 

①タンパク質

②生体膜

③遺伝子

 

そもそも生命現象を簡単に言うと、「生きている証」のようなもので、呼吸はもちろん、細胞分裂や化学反応などのことです。

 

タンパク質は、化学反応を速やかに進めるための酵素であったり、細胞内外の物質の輸送を行う輸送タンパク質であったり、細胞同士のコミュニケーションを担当するタンパク質であったりと、生命現象そのものをつくり出している本体となります。

 

ただ、そのタンパク質を働かせる場を提供しない限り、生命現象はあり得ないので、生体膜が存在し、内外を区切る細胞膜として、及び細網内の各種細胞小器官を形成する膜として機能しています。

 

また、タンパク質をつくるためにはアミノ酸配列を指定しなければならず、その配列情報を次世代に伝える必要があるため、遺伝子も欠いてはいけない存在になります。

 

3つのものがうまく連動して初めて生命現象が起こるということです。

 

例えば、タンパク質をコードしている遺伝子がなければタンパク質をつくることはできないし、遺伝子に異常が起これば、出来上がったタンパク質も異常なものになります。

 

遺伝子疾患はその典型例となります。

 

あるいは、生体膜が無ければ細胞も細胞小器官も存在しないのは当然であるが、生体膜に異常が起これば、タンパク質の製造工場にあたる小胞体やタンパク質に様々な化学修飾を加えたり、輸送を行っているゴルジ体の機能に異常が起こり、タンパク質を構成するアミノ酸配列が正しくても、タンパク質が完成しない可能性があります。

 

この3つはお互いが独立しているように見えて独立しているのではなく、密接に結びつくことが大切であり、それができなければ生命現象に異常が起こり、人間として疾患にかかってしまうということです。

 

今回のまとめ

 

・生命現象には①タンパク質、②生体膜、③遺伝子が絶対なくてはならない

・3つは独立しているのではなく、密接に結びつくことによって生命現象が起こっている

 

今回は以上になります。