手抜き工事 | 測量現場観察日記

手抜き工事

 おかげさまで、街区基準点の一時撤去・再設置作業を依頼されることが増えました。
これは、道路工事による亡失を防ぐ、維持管理業務です。
 街区基準点は、交差点のコンクリート部に設置されていることが多いです。
見透しの関係上、アスファルト部に埋設されているケースもあります。
 一時撤去・再設置では、元有った同じ場所に戻しますが、道路幅員変更等でコンクリート部だったものが道路上のアスファルトになることもあります。

 さて、弊社は道路舗装を決定するためのCBR調査という業務もしておりますので、道路上で試料採取しますし、舗装構成の設計もします。
ですから、アスファルトがどのぐらいの厚みがあり、その下の土(路床と言います)の種類とどのぐらいの固さであるか知っています。
 ある施工業者が工事をした後で街区基準点を復元してビックリ。
アスファルト舗装はレミファルトかと思うぐらいあっさり剥がれるし、路床は工事で発生するガラを大量にぶち込んでいてぼそぼそ。
完全な手抜き工事です。
 この業者、今は存在していません。
当たり前ですね。

 噂によると、低入札でたくさん仕事を請け負っていたそうです。
『安ければよい』という発想は止めて、常識的にその価格で業務を行えるはずがない入札は失格にすべきです。
結局は税金の無駄遣いになるのですから。