チコ、と名付けたのは私。

 

8月2日の夜、チコをお願いしていたぷここさんから

<お話ししたいことが・・>とメール。

まさか、と思いつつ電話をすると

やはり、白血病発症の兆しが見える、という胸の痛くなるお知らせでした。

 

 

 

2017年のある日、チコは兄弟猫?と一緒に、うちの庭に現れました。

それはそれは可愛くて、女の子と間違えた私はチコと名付けました。

 

しばらくして、お兄ちゃんかと思える子猫が行方不明に。

 

その頃チコを慕ってくっついていた茶白の子猫、茶々丸に虐待の様子があり、

お兄ちゃんの行方不明の直後でもあったので、緊急で保護することにしました。

 

ただ、うちの猫たちは猫嫌いで、

子猫を優しく迎え入れてもらうのは難しい。

少し無理をお願いして、ぷここさんを知人からご紹介いただき、

一時的な預かりをお願いすることができました。

 

ベタベタに仲良しだから、2匹一緒にお迎えしてくれるおうちを探そう!と。

 

 

なのに・・チコに白血病の陽性反応が・・

 

これでは、大の仲良しの茶々丸とも一緒に暮らすことができない・・

 

2匹をお願いした時は知らなかったのですが、
ぷここさんは、白血病の子をセンターから引き受けている方。
チコの検査結果を見て、隔離部屋で一緒に暮らすことを考えてくださいました。

 

 

茶々丸とは離れたけど、ぷここさんをお母さんと慕い、
素敵な猫家族に囲まれての生活に迎え入れられ、

愛情をたっくさんたっくさんいただいて、

チコは、幸せそうな、穏やかな顔つきの子に成長しました。

 

茶々丸は虐待のせいか人の手を極端に怖がり、全く触ることができませんが

優しい猫家族と、隣のお部屋で暮らしています。

その穏やかな暮らしに、私はどれだけ救われたか・・

 

 

でも、

チコの発症は止められなかった・・

 

 

間違いであって欲しい。

ぷここさんと一緒にそう祈りましたが、

何匹もの白血病の子を見送ってきたぷここさんの見立ては、正しかった・・

 

大好きなお友達のフテちゃんに支えられ
新しいお友達の美人猫エリちゃんに寄り添われ

 

 

チコが生まれてくる時に持ってきた命のぜんぶを、尽くして旅立ちました・・。

 

 

短かったけど、
長さでは言い表せない幸せを、しっかりと抱いての旅立ちでした。

愛されて、寄り添って、家族に見送られて・・。

 

 

ぷここさんが猫たちを大切に守ってくださってるから、

皆とてもとても良い子なんです。

優しい猫家族がチコにできたこと、今でも奇跡だと思ってます。

 

ぷここさんに出会えて良かったです。

心から感謝してます。ありがとうございました。

一緒に見送っていただいたことも、チコには最上の贈り物となりましたチョコ

 

 

と同時に、

見送りの辛さを味わわせてしまう残酷さを、

よく、よく考えさせられる大切なきっかけにもなりました。

 

それは、自分ができないことを、人にさせてしまう残酷さです。

 

 

 

「猫がかわいそうだからボランティアさんにお願いする」という意見を

いろんなところで見かけます。

 

どうしてもお願いするしかない時もあるとは思いますし、

私も今回とてもとても助けられましたが、

それは一方的なお願いで押し付けになってはいけないものです。

 

ボランティアさん達は自費を投じて、家のスペースをたくさん使って、

毎日大変な思いをして動かれてます。

 

だから、

「ボランティアだからできるでしょ」

「ボランティアだからタダでやってくれるでしょ」

「ボランティアだから助けて当たり前でしょ」

・・こんな考えは違う。

 

「ボランティア」でも、心は私と、そう言っている「自分ではできない人」と、皆と同じ。

 

助けてホッとする時もあるけれど、その後もっと大変な経験をすることの方が断然多いのです。

いわれのない中傷で心が傷つくことだって、残念だけどたくさんある。

キャパがいっぱいで、たった一つの命を助けられずに泣くことだってある・・。

 

当たり前のことなのに、ボランティアという言葉になぜかそこが隠れがちなんです。

 

だから、

 

私は、自分にできる精一杯で、これからもぷここさんを応援し続けます。

ぷここさんをご紹介くださった、月光の保護主さんを応援し続けます。

その仲間の皆さんを。

 

 

野良猫が増えたことで、色々な問題が浮上している今、

猫好きだからこそできる、猫の守り方があると思います。

 

不妊手術をせずに外飼いにしないこと。

ご飯をあげる猫には不妊手術を施すこと。

捨てないこと。

猫やその他の生き物の生態について、少しでも学ぶこと。

身近なボランティアさんの活動を知って、応援すること。

ボランティアさんが活動しなくて良い着地点を考え、目指すこと。

 

ペットという存在、飼い方について、

本当にこれで良いのか考え続けること。

 

犬猫だけじゃなく、爬虫類も魚類も虫も、草木や花も同じだと思います。

人間が勝手に手を出して増やして、いじって、傷つけるだけ、

そんな構図が少しでも減るように。

 

 

チコに恥ずかしくないよう、ずっと考え続けて行きたい。

できることは小さくても、続けて行きたいと思います。