10月7日



夫を連れて東京の病院にI先生の診察を受けに行ってきました





これからの治療方針を決める為です





予約は午前最後の時間帯の11:30の枠だったので、かなり待つだろうな…と覚悟していましたが診察室に呼ばれたのは15時を過ぎた頃でした






再再発がない限り自宅近くの病院で経過を診てもらう事になっていたので、今年はもうI先生にお会いする事もないかな…と思っていましたが、予想よりもとても早く再会する事になりました






I先生から言われた事は前回自宅近くの病院でK先生から言われた事とほぼ一緒でした






私は手術をして、夫の認知機能が落ちて介助や介護が必要になる事や人格が変化してしまう事への不安を伝えました






息子の事もあるので、何とかQOLを下げずに治療する方法は無いかと聞きました






その上で先生から言われた事は






手術をすれば認知機能は間違いなく今より落ちるだろうと






それがどの程度なのかは個人差があるし、手術をしてみないと実際どうなるか分からない






最悪の場合は仕事が出来なくなるレベルで常時介助や介護が必要になるかもしれない






そうならないように手術はするけど約束は出来ないと言われました






ただし、手術をしないで追加の放射線や抗がん剤だけにした場合も効果が出ずに腫瘍が大きくなった時にはこちらもまた認知機能は落ちる






そしてもし今よりも少しでも大きくなれば、もうその時には手術という選択肢はないと…







結局手術をしてもしなくても、夫の脳腫瘍は場所的にも遅かれ早かれ腫瘍の増大と共に認知機能の低下は避けられないようです







その場で私は夫にどうしたいか聞きました






「それでも手術したい?」






夫は手術をしても前回みたいな感じでしょ、という感じで「前回みたいに手術でお願いします」と先生に言いました







先生や私が今の状態ではいられなくなるんだよと説明してもあまり理解できていないようで何故か楽観的でした







「先生、夫が自分のことを何処まで理解出来ているかが分からないんです…」






そう私が言うと、先生は







「うん、今の様子だと7割位の理解力かな」





と言われました







既に前回の手術での高次機能障害がある所に再再発の影響で、最近の理解力は更に低下していると私も先生も思いました






その上で先生は






「もう長い付き合いだからハッキリと言うけど、もし自分の家族が同じ状況だったら僕は手術をするよ」





そう言いました







「だけど今決断しなくていい。家族でもう一度話し合ってみて。どうしたいか決まったら連絡してくれればいいから」





そう言われて診察室を後にしました






帰りの車の中では





どの選択が夫、そして我が家にとってベストなのか…






私は果たして夫がどんな状態になっても最期まで寄り添う事が出来るのか…





ずっと考えていました






放射線や抗がん剤で腫瘍の成長を止められるならそれが一番良い





ただし効果が出なかった時のことを考えるとやはりあの時手術をしておけば良かった…そうなる事も目に見えています



 


しかし当の本人は、車の中でもテレビを見てあーだこーだと言って笑っていました





そんな夫を見て





「先生が言った事理解したの?自分の人生がかかってるんだよ?もっとちゃんと考えてよ!」






そう言って私はイライラしていました






何で今さっきの話を聞いても笑って居られるんだろうか…





その後すぐにまたテレビを見て笑っています






病気がそうさせているという事は分かっていても夫の変化が受け入れられない







そして夫の今後の事を相談する為に、其の足で夫の実家に行く事にしました