【この道は大変なのかもしれない（２）…似て非なるもの】

この道は大変なのかもしれない（２）…似て非なるもの
（2009年01月19日の日記より）

前回は道をズレないことが大事という話をしましたが、
ではどうしてそのようなことが起こるのか
もう少し書きたいと思います。

ヒーリングやカウンセリングをすると、
どうしても相手の方のトラウマの部分に触れることがあり
涙を流されたり喜ばれたりということが
自分の目の前で繰り広げられます。

そのときに自分の言動が相手によい影響を与えたとしたら
誰でもうれしくなるのはあたり前のことですね。

でもそれをどうとらえるかで、あとが大きく変わってしまうのです。

自分はあくまでも相手の方が気づくきっかけを作っただけ。

Ａさんが気づきを得て次のステージに上がるのに、
たまたま私が適任として選ばれただけ。

そう思えば何度そのような場面に出会っても、
傲慢にならずにいつまでも謙虚でいられるのではないかと思うのです。

事を運んでくれたのは相手や自分のガイドであって、
自分は多くの関わりの中の一人に過ぎません。

流れに乗っていれば運ばれていくのです。

でも、もし相手が涙を流して喜んだときに
「自分はスゴいことをしたんだ！」
と、得々と語るようになるとだんだんズレてしまうのではないかと思うのです。

結果を求めるようになったり、
「ありがとうございました！」といわれる気持ちよさを求めるようになったり…。

要するに人のためにやっているといいながら
無意識に相手に見返りを求めてしまうんですね。

そうすると人のためではなく、
自分のエゴの満足のために行うことになってしまう…。

すると自分が期待したような結果にならない苦しみが生まれてしまいます。

「自分はこれだけのことをしたのに、なぜそれに見合う言葉がないのか？！」

それを気にしているようでは、いつまでたっても苦しみから解放されません。

この手のヒーラーさんは結構多いような気がします。

自分が抱えている問題を自分で解決できないので、
自分と似たような問題を持つクライアントさんを引き寄せて
クライアントさんの問題解決を見ることで
「僕が癒された～」と喜ぶようなヒーラーさんも案外多いです。

夫婦問題を抱えている人が
夫婦問題を持つクライアントさんばかり引き寄せていたりとか…。

そういう話を聞くと、人を癒す前にまず自分の問題を解決しなさいよ！
と思ってしまいます。

本当に、見るべきものは自分の手元にあると思います。

家族とか、パートナーとか、仕事とかに潜む問題に
自分が見るべきものは用意されているんだと思います。

第一私は「ヒーラー」と「クライアント」という関係が好きではありません。

いつまでも癒す、癒されるという関係は続けたくないですね。

だから私はともに愛を送る仲間でいたいと思うのです。

人が喜ぶために動いても、
全体のためにするのか、エゴの満足のためにするのか…。

見た目は似ていますが動機は正反対です。

そこはよく見極めていきたいものと思います。

出だしは全体のために動いていたのに、
気がついたら途中からはエゴの満足のためにすりかわっていた
なんてこともありますから、そこも油断せずに見極めていきたいものです。

それに、人の目は節穴ではありませんから
その人のあり方がおかしければ人は離れていくでしょうし、
近くにいるのは似たような問題を持つ人ばかりになると思います。

世の中にすごい力を持つ人の話はいろいろありますが、
まず自分自身がそのような人に惑わされないようにすることが
結局のところは一番大切なのかもしれませんね。

しあわせは、自分の心で感じるものですから…。