「そろそろか・・・・・」
蒼迦は鏡を見、視線をほんの少しずらしながら、小さく溜め息をつく。
だが、その表情は溜め息と裏腹にどことなく楽しげにも見えなくもない。
蒼迦は鏡を手元の机に置きながら立ち上がると、そのまま部屋を出た。
Happy Birthday! ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
人間界に降りるのはそうそう出来る事でも無い。
蒼迦がこちらに降り立ったのはもう1年前になるか・・・・・・。
人間の服を着こみ、尚且つ人間の様に振る舞う、と言うのはどれだけ難しいか、身を持って実感したのは何年前になるか――――――――。
愛馬で有る疾馬を駆け、人間界に降り立つと、冷ややかな空気が蒼迦の周りを取り囲んだ。
そうか、こちらはもう冬なのだ。
冷たい外気は蒼迦の神経を鋭くさせて行く。ふわりと身を翻らせ、その辺の風霊に囁き掛けると、蒼迦は雑踏のビルの頂上に飛び乗る。
そこら中で囁き合う精霊の声。この人間界に降り立つ精霊たちもそろそろ天界に帰る頃だろう。
珍しい天界の王子の訪れに色めき立つ精霊に蒼迦は満面の笑みを周囲に巻くと、そのまま地上へと降り立った。
―――――このじーんずと言うものは相変わらず固いな・・・。全く・・・・毎年細くなってる気がするぞ・・・
蒼迦は人間界の服を調達すると、手早く着替え出しながら悪態をついた。
自分の細い体にぴったりとフィットするタンク、そしてシャツを軽く羽織ると寒さを凌ぐ為に軽めのダウンを着込んだ。それでもまだ肌寒く感じるのはやはりここが天界とは違うからだろう。
「さて、と」
誰に言うでもなく蒼迦は呟くと、ジーンズに両手を突っ込みながら、空中に飛び出した。
「間に合う、はずだ」
とん、と地表に降り立つと、蒼迦はゆっくりと目的地まで歩き出した。
煌びやかな街の中は様々な色で溢れている。天界の緑豊かな自然は余り無いが、ここはここで人間が作り出したもので溢れている。磨き抜かれた窓に映る自分を眺めながらゆっくりと歩みを進めると、まるで自分もここに生きる人間の1人になった様で何だかくすぐったい。
――――――多少人為的でも緑が有る・・・緑精も元気そうだ・・・
道の傍らに人為的に作られた木々にも、きちんと天界から緑精が下りてきているのか、木々に力が有る。
突如現れた自分に対する囁きが聞こえて来ると、蒼迦は答える事無く微笑みだけを贈って行った。
―――――さて、どこにするか。
くるくると周囲を見渡しながら蒼迦は今日の本来の目的で有る、1つの場所を探し始めて行く。
冬音ちゃんお誕生日おめでとう!
ちょっとながくなったので数回に分けてお送りします(笑)
飛鳥ちゃんのイラスト相変わらず素敵だわッ!
今週の蒼迦は全部貴女のモノです!!
蒼迦は鏡を見、視線をほんの少しずらしながら、小さく溜め息をつく。
だが、その表情は溜め息と裏腹にどことなく楽しげにも見えなくもない。
蒼迦は鏡を手元の机に置きながら立ち上がると、そのまま部屋を出た。
Happy Birthday! ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
人間界に降りるのはそうそう出来る事でも無い。
蒼迦がこちらに降り立ったのはもう1年前になるか・・・・・・。
人間の服を着こみ、尚且つ人間の様に振る舞う、と言うのはどれだけ難しいか、身を持って実感したのは何年前になるか――――――――。
愛馬で有る疾馬を駆け、人間界に降り立つと、冷ややかな空気が蒼迦の周りを取り囲んだ。
そうか、こちらはもう冬なのだ。
冷たい外気は蒼迦の神経を鋭くさせて行く。ふわりと身を翻らせ、その辺の風霊に囁き掛けると、蒼迦は雑踏のビルの頂上に飛び乗る。
そこら中で囁き合う精霊の声。この人間界に降り立つ精霊たちもそろそろ天界に帰る頃だろう。
珍しい天界の王子の訪れに色めき立つ精霊に蒼迦は満面の笑みを周囲に巻くと、そのまま地上へと降り立った。
―――――このじーんずと言うものは相変わらず固いな・・・。全く・・・・毎年細くなってる気がするぞ・・・
蒼迦は人間界の服を調達すると、手早く着替え出しながら悪態をついた。
自分の細い体にぴったりとフィットするタンク、そしてシャツを軽く羽織ると寒さを凌ぐ為に軽めのダウンを着込んだ。それでもまだ肌寒く感じるのはやはりここが天界とは違うからだろう。
「さて、と」
誰に言うでもなく蒼迦は呟くと、ジーンズに両手を突っ込みながら、空中に飛び出した。
「間に合う、はずだ」
とん、と地表に降り立つと、蒼迦はゆっくりと目的地まで歩き出した。
煌びやかな街の中は様々な色で溢れている。天界の緑豊かな自然は余り無いが、ここはここで人間が作り出したもので溢れている。磨き抜かれた窓に映る自分を眺めながらゆっくりと歩みを進めると、まるで自分もここに生きる人間の1人になった様で何だかくすぐったい。
――――――多少人為的でも緑が有る・・・緑精も元気そうだ・・・
道の傍らに人為的に作られた木々にも、きちんと天界から緑精が下りてきているのか、木々に力が有る。
突如現れた自分に対する囁きが聞こえて来ると、蒼迦は答える事無く微笑みだけを贈って行った。
―――――さて、どこにするか。
くるくると周囲を見渡しながら蒼迦は今日の本来の目的で有る、1つの場所を探し始めて行く。
冬音ちゃんお誕生日おめでとう!
ちょっとながくなったので数回に分けてお送りします(笑)
飛鳥ちゃんのイラスト相変わらず素敵だわッ!
今週の蒼迦は全部貴女のモノです!!
