「――――――なに、を」
蒼迦の声が酷く小さく、そして掠れて聞こえる。
今、自分の愛する妹が発した言葉に動揺を隠せない蒼迦の瞳が空中を彷徨う。
「本気です」
追い討ちを掛けるかの様に、流迦の声が静かに冷やかに響き、そして流迦は蒼迦の震える瞳に躊躇いもせず、燦の腕を取った。
「流迦ッ・・・・」
思わず、燦の声が上擦り、そして流迦の行動を制そうと試みるが、流迦の柔らかな腕は燦の腕から離れる事は無かった。
「私は確かにまだお兄さまからしたら子供かもしれません。でもこの気持ちは偽れません。こんなにも愛しく思うのは燦さまだけなのです」
―――――流迦・・・・
じんわりと暖かな感情が燦の胸の中に拡がって、そして満ちて行く。
先程までの黒い気持ちが解き解され何よりも流迦に対する愛しさが満ち溢れる。
俺の為に。
涼にしろ、鴻にしろ・・・何故自分をこうも信じ、庇い、そして愛してくれるのか・・・・
そう考えると、瞼が熱くなって来る。
―――――――あ、やべ・・・
嬉し過ぎる・・・・。
ぐす、と鼻を鳴らすと、青藍がさも呆れた様に羽で浮かんだ涙を拭ってくれた。
蒼迦は変わらず流迦を見つめながら呆然と立ち尽くしている。
蒼迦からすれば、流迦が自分の言い付けを守らず、尚且つ誰よりも嫌悪する燦にこんなにも人が集まっている事に少なからずショックを受けた。
初めて会う水の王子たちや、幼馴染で有る緋冴や咲良。
尊敬する兄、龍迦。
母でさえも―――――――――。
自分が間違っているのか。
流迦を愛し、慈しみ、いつかはこの手に、と望んだだけだった。
ただそれだけだったのに―――――――――。
こいつさえ、現れなければ。
こいつさえ。
沸々と湧いてくる紛れもない憎悪に身を焦がしながら、蒼迦は燦を見た。
紅の髪、紅の瞳の青年は少なからず動揺しながら蒼迦を見ている。
その肩には、いつも自分たち兄弟を見守ってくれていた青藍。
―――――――――青藍・・・・・
俺は、どうしたら良いんだ。
どうしたら、この汚い感情から、自分を解き放てるんだ・・・・
ドロドロとした感情に自分が飲み込まれるかのような感覚に、蒼迦の身体が飲み込まれそうになると、そこに優しく蒼迦の肩に暖かい手が乗った。
思いも寄らないその温かみに何とか顔を上げると、そこに優しく微笑む母の姿が見える。
「母上・・・・・・」
さっきまで遠く離れた所から見ていたであろう母の姿に驚きながら声を出すと、綾迦は小さく頷く。
「蒼迦、落ち着け。お前はそれでも私の子か?」
にっこりと微笑むその姿に何とも言えない安堵を感じながら蒼迦は大きく息を吐いた。
おっと、おか―――様、蒼迦の味方になるかッ?
蒼迦の声が酷く小さく、そして掠れて聞こえる。
今、自分の愛する妹が発した言葉に動揺を隠せない蒼迦の瞳が空中を彷徨う。
「本気です」
追い討ちを掛けるかの様に、流迦の声が静かに冷やかに響き、そして流迦は蒼迦の震える瞳に躊躇いもせず、燦の腕を取った。
「流迦ッ・・・・」
思わず、燦の声が上擦り、そして流迦の行動を制そうと試みるが、流迦の柔らかな腕は燦の腕から離れる事は無かった。
「私は確かにまだお兄さまからしたら子供かもしれません。でもこの気持ちは偽れません。こんなにも愛しく思うのは燦さまだけなのです」
―――――流迦・・・・
じんわりと暖かな感情が燦の胸の中に拡がって、そして満ちて行く。
先程までの黒い気持ちが解き解され何よりも流迦に対する愛しさが満ち溢れる。
俺の為に。
涼にしろ、鴻にしろ・・・何故自分をこうも信じ、庇い、そして愛してくれるのか・・・・
そう考えると、瞼が熱くなって来る。
―――――――あ、やべ・・・
嬉し過ぎる・・・・。
ぐす、と鼻を鳴らすと、青藍がさも呆れた様に羽で浮かんだ涙を拭ってくれた。
蒼迦は変わらず流迦を見つめながら呆然と立ち尽くしている。
蒼迦からすれば、流迦が自分の言い付けを守らず、尚且つ誰よりも嫌悪する燦にこんなにも人が集まっている事に少なからずショックを受けた。
初めて会う水の王子たちや、幼馴染で有る緋冴や咲良。
尊敬する兄、龍迦。
母でさえも―――――――――。
自分が間違っているのか。
流迦を愛し、慈しみ、いつかはこの手に、と望んだだけだった。
ただそれだけだったのに―――――――――。
こいつさえ、現れなければ。
こいつさえ。
沸々と湧いてくる紛れもない憎悪に身を焦がしながら、蒼迦は燦を見た。
紅の髪、紅の瞳の青年は少なからず動揺しながら蒼迦を見ている。
その肩には、いつも自分たち兄弟を見守ってくれていた青藍。
―――――――――青藍・・・・・
俺は、どうしたら良いんだ。
どうしたら、この汚い感情から、自分を解き放てるんだ・・・・
ドロドロとした感情に自分が飲み込まれるかのような感覚に、蒼迦の身体が飲み込まれそうになると、そこに優しく蒼迦の肩に暖かい手が乗った。
思いも寄らないその温かみに何とか顔を上げると、そこに優しく微笑む母の姿が見える。
「母上・・・・・・」
さっきまで遠く離れた所から見ていたであろう母の姿に驚きながら声を出すと、綾迦は小さく頷く。
「蒼迦、落ち着け。お前はそれでも私の子か?」
にっこりと微笑むその姿に何とも言えない安堵を感じながら蒼迦は大きく息を吐いた。
おっと、おか―――様、蒼迦の味方になるかッ?