「お兄さま、涼さまや鴻さまの仰る通りですわ・・・・・」
不意に黙って静観していた流迦が口を開き、横で怒りを露わにする蒼迦に静かに呟いた。
「お兄さま、何故そんなに燦さまを敵視なさるの」
「流迦、お前、何を言っているんだ?あいつがお前に何をしたか――――――」
流迦の言葉に慌てながら蒼迦が流迦の腕を取ろうとすると、流迦は蒼迦の腕を小さく払った。
「流迦ッ・・・・」
「これ以上燦さまや涼さま、それに鴻さまに失礼な事を仰るならば、私、お兄さまを許しません。それに、あの事はもう済んだ事。現にお母さまだってお許し下さいました。・・・・・その後何度も私を助けて下さっているのもご存じのハズです。お兄さまが私を愛して下さっているならば、感謝こそすれ、何故そんな態度を取られるのですか」
・・・・・流迦、それは酷な言葉だぞ・・・・
燦は流迦が蒼迦に告げる言葉を噛み締めながら聞き続ける。
蒼迦が燦に冷たいのは流迦と言う存在が有るからなのだ。
そりゃそうだ。蝶よ花よ、と育てて来た愛する妹を横からかっさわれたのだ。
確かに、蒼迦の攻撃は辛い。だが気持ちが解らなくも無い。
「流迦、良く聞きなさい。例え母上が許そうとも、俺は許すつもりは無い。お前がどう思おうと、だ」
そう言うと、蒼迦はまたも燦たちを睨み付け、そしてわざとらしく息を大きく吐いた。
そんな様子の蒼迦をじっと見つめていた流迦は次第に表情を強張らせて行く。
「・・・・・・お兄さま、咲良が怪我を負っています・・・緋冴さまがお兄さまを呼ぶ様に、と」
「歌姫が?――――そうか、緋冴が呼んでいるならば行くとしよう。流迦、お前も一緒に来なさい」
「いいえ。私はここで燦さまと共におります。お兄さま、咲良との約束もお忘れになったのですか?私が好きな方が出来たらそれを解って下さると、咲良にお約束されたでは有りませんか・・・・お兄さま、まだ解らないのですか・・・・・私はそこに居る燦さまが好きなのです。例えお兄さまに逆らっても、です」
キッと眼差しを強めながら、流迦ははっきりと口に出すと、蒼迦の傍から離れ、そして燦の傍らに立った。
「流迦・・・・・お前、何を言っているのか解ってるのか・・・・?」
「ええ、勿論です」
相対する流迦の瞳には澱みは全く無い。
蒼迦にはどう言ってもきっと解って貰えない――――――
愛する兄に、本当なら祝福して欲しいこの恋。
だけど、兄がどうしても反対するのなら。
私は燦さまを選ぶ。
蒼迦、悶絶。
シスコン兄よ、どこまでも。
不意に黙って静観していた流迦が口を開き、横で怒りを露わにする蒼迦に静かに呟いた。
「お兄さま、何故そんなに燦さまを敵視なさるの」
「流迦、お前、何を言っているんだ?あいつがお前に何をしたか――――――」
流迦の言葉に慌てながら蒼迦が流迦の腕を取ろうとすると、流迦は蒼迦の腕を小さく払った。
「流迦ッ・・・・」
「これ以上燦さまや涼さま、それに鴻さまに失礼な事を仰るならば、私、お兄さまを許しません。それに、あの事はもう済んだ事。現にお母さまだってお許し下さいました。・・・・・その後何度も私を助けて下さっているのもご存じのハズです。お兄さまが私を愛して下さっているならば、感謝こそすれ、何故そんな態度を取られるのですか」
・・・・・流迦、それは酷な言葉だぞ・・・・
燦は流迦が蒼迦に告げる言葉を噛み締めながら聞き続ける。
蒼迦が燦に冷たいのは流迦と言う存在が有るからなのだ。
そりゃそうだ。蝶よ花よ、と育てて来た愛する妹を横からかっさわれたのだ。
確かに、蒼迦の攻撃は辛い。だが気持ちが解らなくも無い。
「流迦、良く聞きなさい。例え母上が許そうとも、俺は許すつもりは無い。お前がどう思おうと、だ」
そう言うと、蒼迦はまたも燦たちを睨み付け、そしてわざとらしく息を大きく吐いた。
そんな様子の蒼迦をじっと見つめていた流迦は次第に表情を強張らせて行く。
「・・・・・・お兄さま、咲良が怪我を負っています・・・緋冴さまがお兄さまを呼ぶ様に、と」
「歌姫が?――――そうか、緋冴が呼んでいるならば行くとしよう。流迦、お前も一緒に来なさい」
「いいえ。私はここで燦さまと共におります。お兄さま、咲良との約束もお忘れになったのですか?私が好きな方が出来たらそれを解って下さると、咲良にお約束されたでは有りませんか・・・・お兄さま、まだ解らないのですか・・・・・私はそこに居る燦さまが好きなのです。例えお兄さまに逆らっても、です」
キッと眼差しを強めながら、流迦ははっきりと口に出すと、蒼迦の傍から離れ、そして燦の傍らに立った。
「流迦・・・・・お前、何を言っているのか解ってるのか・・・・?」
「ええ、勿論です」
相対する流迦の瞳には澱みは全く無い。
蒼迦にはどう言ってもきっと解って貰えない――――――
愛する兄に、本当なら祝福して欲しいこの恋。
だけど、兄がどうしても反対するのなら。
私は燦さまを選ぶ。
蒼迦、悶絶。
シスコン兄よ、どこまでも。