待ち合わせ場所に行くには電車を乗り継がなくてはならない。
今から出ても約束の時間ギリギリかもしれない。

-パパ、仕事大丈夫なのかな。
いつもは日にちが変わるまで帰って来ないくらい忙しいのに…。



私は急いで駅まで行き、電車に飛び乗った。


*

待ち合わせ場所に付いた時、辺りはもう薄暗く、昨日の出来事がフラッシュバックしてしまう。
思わずカバンを胸にかき抱いて辺りを見回してしまった。

-思いっきり挙動不審だ…
恥ずかしくなって、鏡の様な外壁のビルで髪の毛を直すふりをした。

「ルカ!!」
後ろからパパが走ってくるのが外壁に映っている。
向き直り、パパを待つと、横から、パパに向かって声を掛ける女性が見えた。



-誰……?
私は目を細めながら女性を見詰めた。

-あ、あの人……!!!!


昨日私を助けてくれた、そして今も悩む不思議体験を経験させてくれた張本人。昨日の深紅のドレスとはうって変わって、ゴールドのカクテルドレス、だけどあの妖艶(多分)な色気。間違い無い。


パパも立ち止まって談笑している。


私は思わずパパとその女性に向かって走り出した。