先日の吹雪の日のことですが、
閉院間際に急患の電話が入ったので、往診しに行きました。

話を聞いたところ、

『飼い主さんが外に出たところ、愛犬が一緒について来た。
その後、ちょっと目を離したところ『キャン』と泣き声があがったので、振り向いたところ、車が走り抜けていった。家に急いで連れ帰って様子を見ていたけど、立てなくて、お腹の皮膚に内出血が出て、元気なくて心配なんです。』

とのことでした。

いつも走り回るほど元気なワンちゃんが立てないでいます。
これは異常なことなので、直ぐに病院に連れて行き検査をしました。

検査の結果は『骨盤骨折』・・・

血尿が少し出て、脚が動かない様子でした。
その後、鎮痛剤注射や止血剤などを点滴したり、ショックで体温を下げないようになど・・・様々な処置でドタバタしました。

翌日にはかなり状態が安定し、しかも元気が回復してきたこともあり、大学病院の大先生にお願いして詳しい診察をしていただき、今後の処置を仰ぎました。

『骨盤は数カ所折れているのは間違いないが、
幸運にも解剖学的形状は壊れていないことより、
手術はしないで安静を保ち経過を見ることにしましょう。』
とのこと。

『車にはねられて、このくらいで済んでよかったです。』
との言葉も添えられました。

それでも、骨盤の骨は折れているんですよね。内出血もあるんですよ。今は立つこともできるようになり、一応危険な状態から脱したように思いますが・・・
顔を見せると、小さい体ながら尾を振って元気な様子を見せていますけど、実は痛いには違いない!!

飼い主さんの注意不足にも問題はありますが、
犬をはねて、そのまま走り去った運転手・・・!!

『おまえは絶対に許さん!!』

吹雪で視界が効かなかったと言い訳するのだろうが、
雪の塊と犬の衝撃は違うだろうよ!!

『出てこい!ゴラァ!!』


いつになく怒っています。