実家に今、わんこがいる。
名前は「ニコ」。コロコロしているので私は「ポンタ」と呼んでいる。
元々捨て犬だったのを、知人の息子さんがペットにしていた。
その飼い主が倒れ救急車で運ばれた。
父親のもとに連絡があったのが、翌日だったか・・・
さらに驚く連絡を受けたのが2日後のこと。
ペットのワンコが建物内に残されているらしい。
知人は母の近くにいる方なので、その方と母が千葉の佐倉まで車を出した。
真っ暗な部屋に残されたワンコを探すのに苦労したらしい。
ワンコは片隅に怯えて丸くなっていた。
出発が遅れていたらと思うと、ぞっとする。
母の店の建物の一階に迎えた。しばらくは震えていて、暗闇を怖がった。
はじめ、よほど喉が渇いていたか水をよく飲んだ。
人間でも丸2日、飲まず食わずで真っ暗な中にいたら、気が変になるだろう。
肥満気味のワンコだったので、飢え死には免れたのかもしれない。
私が母のところに行ったとき、はじめ1回は吼えられたが、すぐにそばに寄ってきて人なつこい本来の姿に戻っていた。
何度も撫でて抱き寄せた。「もう怖くないよ。怖くないよ」って。
今では娘に良くなついている。
この子の温もり、息遣い、小さな足音。
生きていてくれてありがとう。飼い主も急病とはいえ、命あるものをもっと大切にしてほしい。
なあ、ポンタ。(ニコですけど)