この話題は書こうかどうか迷いましたが・・・

職場(薬局)で「ちょっといいかな?」と会社のリーダーから別室に呼ばれた。大体この流れでいい話ってあまりない。

今まで系列会社のヘルプで、横浜の伊勢佐木町や蒔田の店舗に赴いていた。

「今度、遠いところなんだけど・・・」

「どこですか?」

「鹿児島の姶良(あいら)市」

「どれくらいの期間ですか?」

今までのヘルプでは期間など聞かなかったが、長期出張?単身赴任?になると思うので恐る恐る聞いた。

早くてひと月、長くても3か月らしい。

経緯はこうだ。

もともと会社の会長が鹿児島の種子島出身で、今年5月、地元鹿児島で新店舗をオープンする予定でした。

薬剤師も採用していたのだが、オープン間際に辞めた。いわゆるドタキャンですね。

想定外のことで、会社組織に動揺がはしった。

あまりにも遠い場所、薬剤師は多くかかえるが、いろいろ声をかけても応じる人はいない。

そこで私に白羽の矢が立った。

穿った見方をすれば、「あいつなら断らないだろう」という考えもあったかもしれないが、自分にとってはどうでもよいこと。

実際に人材がいなくて困っているということ、誰かがこれをやらねばならぬということ、それだけは事実。

もちろん断ることもできたが、ここで逃げることって自分の美学・哲学に反する。

家に持って帰って話すと、家内は反対したが、しぶしぶながら承諾したようだ。

自分を必要としているひとのために、もうひと働きしようと決めた。

以前いた職場が今の会社に合併吸収されたのだが、それを機にいわゆるパワハラから解放されたことに恩義を感じていることも事実だ。

タイトルに鹿児島と書かず「薩摩」と書いたのは、西郷隆盛公をはじめ、「薩摩」出身の偉人に対する敬意がある。

五十余年で自分なりの哲学が朧気ながら輪郭をみせてきた。あとは肝の座った漢気を薩摩から少しでも得たい。

出発は5月5日。端午の節句。実に急だが、男の出発。良い日である。

後ろ向きの考えでは、現地の患者さんに申し訳ないと思うから、前だけをみて進むのみ。

役目を終えて帰還するとき、現地のスタッフだけでなく、患者さんから惜しまれるくらいになりたいものだ。

そういえば応援している五条哲也さんが2007年「さすらいおはら節」でデビューした。

鹿児島のご当地ソングです。この夜更けに聴きたくなった。

それにしても五条さん、当時の写真、若いね^^

FBでも薩摩の方とも繋がっているので、心強く思う。

天の与えた試練を乗り越えるとき、きっと何かが変わる・・・はず。