天童荒太『迷子のままで』です。
私の好きさレベル5段階評価の『4.5』です。
津波で失われたはずの手帳。
行方不明のまま永い時を経た少年からの伝言。
そこからは強いメッセージが発信されていた。
騙されるということ自体が一つの悪なのだ。
やられっ放しで判断力を失う前にやれることがある。
僕たちはもう迷子のままではいられない。
やけに心に沁みる、再生の歌ふたつ。
原発事故後の除染作業に携わる人々が主人公です。
過酷な作業の記述に胸が痛みます。
休日前にオマチ出撃する時に乗った、女性タクシードライバーとの会話、思わず涙が。
もう少し濃ゆくしても良かったかな・・・とも思いますが、心に過度な負担を掛けることなく読了出来る・・・絶妙な匙加減でしょうか?!
気に成った方は一読を^^