ラサール石井さん、いいこと言う
2026年4月21日、『防衛装備移転三原則』の運用指針が改定され、護衛艦や戦闘機など、殺傷能力のある国産武器の輸出が原則解禁された。
これに対し、社民党のラサール石井さんが、「日本が『死の商人』になりさがる。けして許してはならない」…と、Xに投稿した。
『死の商人』…と聞いて、筆者世代が直感的に想起するのが、石森章太郎大先生作の『サイボーグ009』だ。
世界中で戦争を引き起こし、武器を売りさばくことで莫大な利益を得る巨大軍事産業組織『ブラック・ゴースト』は、作品中、まさに『死の商人』と表されていた。
『ブラック・ゴースト』と対峙し、平和のために闘う9人のサイボーグ戦士たちの勇姿は、いまも筆者の胸を熱くする。
彼らもまた、『死の商人』によって改造された殺人兵器であるという出自に、少年筆者は強い悲哀を感じたものだ。
…それはそうと、日本が殺傷能力のある武器を輸出したとして、いまさら何が問題なのか、筆者には皆目分からない。
そもそも、太平洋戦争後、日本の高い技術により開発・製造された様々な製品が同志諸国の武器(のパーツ)として輸出され、敗戦でボロボロになったわが国の復興を支えてきた。
ラサール石井さんご投稿の趣意が、「完成品の武器輸出はNG」というものであるのなら、それはあまりに論拠が稚拙である。
永世中立国として知られるスイスは、世界平和の象徴的存在である反面、実はかなり大手の武器輸出国である。
かの国には徴兵制(女性は志願制)があり、さらに一般家庭には武装が義務付けられ、敵の侵攻に対しては焦土作戦をも辞さない徹底ぶりだ。
つまり、平和遵守と武装、武器輸出はいずれも並立可能である、ということを、西ヨーロッパの大先輩平和国家が示してくれているのだ。
ラサール石井さんほどの方が、そんな事例をご承知ないとは思えないので、たぶん、社民党支持層に圧力をかけられているのだろう。
お気の毒としか言いようがない。
そんなわけだから、このたびの指針改定を機に、日本もじゃんじゃん武器を輸出しようではないか。
そして、得られた収入を社会保障に充当しようではないか!
これぞ、豊かな平和国家のありようというものだ。
武器を輸出する平和国家の何が悪い
末筆ではあるが、年老いた筆者に『サイボーグ009』を思い出させてくれてありがとう、ラサール石井さん!
