振動数の彼方に | TVナレーター 阪井あかねOfficial Blog

振動数の彼方に

誰にも聞こえない音波が存在し、

誰にも見えない色波が存在することは想像に難くない。

毎秒四万回と四百兆回の振幅の間に

無音の暗黒世界がある。

光の消える毎秒七百兆回の振幅の彼方に、

無限世界が広がっている。



これは、ある物理学者の言葉。


私は目を閉じて想像してみた。

感知出来ない暗黒世界や無限世界を…。


闇というのは、怖いのだろうか。

冷たいのだろうか。

そして、本当に闇なのだろうか。


人間に不可視の振動数という世界がある。


ただ、それだけのことなんだろう。


そこには、想像を超える美しいものや

温かいものが展開されているかもしれない。


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私たちは知らないことが沢山ある。


見えないから、聞こえないからといって

存在しないとは言えない。


震災後、大量に流されたACのコマーシャルの中に

「思いは目に見えない、でも、思いやりは見える」

という言葉がありました。


電車の中ですすんで席を譲れなかった男の子が

歩道橋の階段を上ろうとしているおばあちゃんに

今度は勇気を出して手を差し伸べる

という内容だ。


自分の心の奥に湧き出たメッセージを

彼は受取ったんだ

ちいさなちいさな心のささやきに

ちゃんと耳を傾けたんだ


でもそんな「思い」とは、

いったい何処からやってくるんだろう。



思いって何だろう。

思いという振動って。


例えば「言葉に思いを込める」とはどういうことだろう。


力んで叫べば強い念が宿るのだろうか。

声の大きさや言葉だけが大切とは思えない。


「言葉に思いを込める」


真剣に考えたことがあるだろうか。


もし、「らしく見せる」ということに意識が行けば

「らしく見せる」という「思い」が込められてしまう。


そうなんだ。

思いというものは

込めるのではなく、込められてしまうものなのだ。



込められる思いというのは

自分の意識のコントロール下にあるのではないかも知れません。

意識というものは、冷静に観察し見つめなければ

気が付かないことがたくさんあるようだ。

それはとてもとても

ストイックな問いかけなのかも知れない。


被災地で救助犬が

遺体ばかりしか見つからない状況が続くと

夜鳴きをしたり明らかに落ち込んでしまうという。

時々救助隊員が、犬のために故意に生存者のフリをして

あげるんだとか。

言葉を発しないはずの犬の気持ちが

痛いほど伝わって来るのは何故だろう。


先日亡くなった女優の田中好子さんが

死の床にあって

最後の力を振り絞って録音した音声。

そこに発せられた弱々しく小さな声の中に

限りなく力強い愛や思いを感じ

心揺さぶられたのは何故だろう。



頭ばかりで考えるかわりに、

感じるように知覚するようにつとめてごらん。

人生の深い意味は、思考のもっとむこう側にあるんだ。


エンリケ・バリオス著「小さな宇宙人アミ」より



本当に大切なものは

いつだって目に見えない


けれど、見えないからと言って

存在しないわけじゃない


むしろ、私たちは

生まれてから

あるいはその前から

いつもいつも

片時も離れることなく


意識すらしなくなるくらいにまで


振動数の彼方にある世界


その存在の中に

生きているのではないでしょうか。