哲学の道
何年も前に来たときは、ひとりで歩いた哲学の道。
あのときは、先のことが本当に何も見えず
未来には恐ろしく濃い霧が立ちこめていた。

誰とも分かり合えない。
人間なんて所詮
誤解の上に成り立っているんだ。
都合のいい嘘だらけの世界に
嘘だらけの繋がりだと嘆いた。
けれど
腐ってしまうことも
乾いてしまうことも出来ず
やるせない気持ちをひとつひとつ捨てるために
小雨の降る中
そうだ。
発作的に京都に来て
ひとりで歩いたんだよね。
見覚えのある風景だ。

空虚な時間、何ひとつ心に響かない
いいことなんかひとつもなくて
もう泣くことさえ飽きてしまうくらい
笑っちゃうくらい、何の力もなく
ちっぽけな、消え入りそうな存在。
そんなカッコ悪さを、嫌というほど思い知らされた。
そんな場所からでも
「未来には何かすごいことが待っている」
何の根拠もなく確信していたのは
何故なんだろう
「私の人生は、終わってなんかいない」
あれから随分と時が過ぎました。

同じように歩きながら
この場所にたたみ込まれた、あの頃の私を見たような気がする。
そして確かにあの頃の私も、ここにいる私の振動を感じていたんだと思う。

時間という概念が半透明になってしまったような
不思議な感覚
これから先のどの時空の私も、きっとこの景色を見ている。
そしてあのときの私へ、思いを送っているんだろうか。

あのとき、ひとりぼっちで泣きながら歩いてくれてありがとう。
そして、未来を信じてくれてありがとう、と。
あのときは、先のことが本当に何も見えず
未来には恐ろしく濃い霧が立ちこめていた。

誰とも分かり合えない。
人間なんて所詮
誤解の上に成り立っているんだ。
都合のいい嘘だらけの世界に
嘘だらけの繋がりだと嘆いた。
けれど
腐ってしまうことも
乾いてしまうことも出来ず
やるせない気持ちをひとつひとつ捨てるために
小雨の降る中
そうだ。
発作的に京都に来て
ひとりで歩いたんだよね。
見覚えのある風景だ。

空虚な時間、何ひとつ心に響かない
いいことなんかひとつもなくて
もう泣くことさえ飽きてしまうくらい
笑っちゃうくらい、何の力もなく
ちっぽけな、消え入りそうな存在。
そんなカッコ悪さを、嫌というほど思い知らされた。
そんな場所からでも
「未来には何かすごいことが待っている」
何の根拠もなく確信していたのは
何故なんだろう
「私の人生は、終わってなんかいない」
あれから随分と時が過ぎました。

同じように歩きながら
この場所にたたみ込まれた、あの頃の私を見たような気がする。
そして確かにあの頃の私も、ここにいる私の振動を感じていたんだと思う。

時間という概念が半透明になってしまったような
不思議な感覚
これから先のどの時空の私も、きっとこの景色を見ている。
そしてあのときの私へ、思いを送っているんだろうか。

あのとき、ひとりぼっちで泣きながら歩いてくれてありがとう。
そして、未来を信じてくれてありがとう、と。