映画:LA DANSE -パリ・オペラ座のすべて- | 日々のカンゲ記 ふろむパリ→トーキョー

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日本を発った直後に公開された映画、「LA DANSE(邦題:パリ・オペラ座のすべて)」を映画館で観てきました。
映画とはいえ、こちらはドキュメンタリーでリハ→ゲネ→本番
その他、経営の部分や、衣装係、食堂係、メイクさん、受付係、お掃除の人や大工さん(?)、養蜂の人まで、オペラ座に関わるほぼすべての人達を映しています。

ガルニエの屋根裏ではなぜか養蜂がされていて、そのハチミツがガルニエのブティックで売っています(高い)。
いつも思うのだが、あれは何のためにやっているのだろうか。
だっておいしいとは思えません。
パリに来てからというもの、街もメトロも埃っぽくて、アレルギーの私はくしゃみばっかりしています。
あんなに通行量が多いパリのど真ん中で養蜂されているハチミツ・・・謎は深まるばかりです。
そしてその説明もなくいきなり映像が挿入されるので、知らない人はますます謎なのではないだろうか・・・


私達は普段その華やかな舞台しか観ていないけれども、その後ろにはたくさんのスタッフがいて、色々な人の力であの素晴らしい舞台がある、ということを改めて知ることができました。
それにしても芸術監督のブリジットは本当に大変な仕事ですね。
細かい交渉事からダンサーのフォロー、ダンサーや作品の選定・・・と心休まる暇はなさそうです。
本当に心からバレエとオペラ座が好きじゃないとやってられない仕事です。

その中でも私が個人的に一番ぐっと来たのは、舞台裏でした。
ダンサーが舞台裏でストレッッチしながら出番を待っている感じとか、その後ろで大道具や照明さんが働いている感じの、みんながいっぱい準備をしてきてその集大成としての舞台裏というのは、緊張感があってとても感情移入してしまいます。

時系列はバラバラで、リハ→ゲネ→本番の順ではなくいったりきたりするのですが、リハやゲネをその前後で観ているだけに、余計に舞台裏が感慨深い気持ちになります。

こちらが撮影されたのが2007年で、ちょうど私が旅行でパリに訪れて観た演目
「パキータ」と「くるみ割り人形」と、ちょうど先日ガルニエで観たコンテンポラリーの「GENUS」だったので、とっても面白かったです!あの時の感動が蘇った!

「くるみ割り人形」はルグリとドロテのP.D.Dが美しかった~
ルグリはなぜかこのシーンだけで、他にはほとんど登場しなかったのが残念。
もっと観たかった。。

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「GENUS」の練習風景とかすごすぎた。
振付けのウェイン・マクレガーがいい人そうでしたが、要求がものすごくて、それに応えるダンサーの身体能力のすばらしさよ!ジロとペッシュ(だったかな?記憶が曖昧・・・)のP.D.D練習風景が凄かった!
そして本番の映像ではエイマンのソロが取り上げられていましたが、本当に彼は素晴らしい!
ずば抜けた身体能力とラインの美しさ、キレのある動きでコンテンポラリーを踊ると彼の良さがすごく引き立つ気がします。
古典のvaも少し映ったけど、(パキータのパ・ド・トロワかな?)そのゲネを観ている先生の声が入っていて、エイマンめっちゃ褒められてた。
女性の方がなんか結構酷評されていたので、彼女(マチルドかな)この映画観てショックなんじゃないだろうか。
エイマンは練習中にPLAY COMME des GARÇONSのTシャツ着てて、オシャレさんですね。
(というかあんな高いTシャツを練習着に・・・)



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サシャ・ヴァルツ版『ロミオとジュリエット』、バルコニーではなく、舞台が競り上がってくる演出が面白かったです。観てみたい。
オーレリーは恋する女性という感じが似合いますね。


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「メディアの夢」のアリス・ルナヴァン美しかったです。
彼女は本当にスタイルが良くて、アジアンビューティな顔と美しい黒髪が舞台映えします。
先日観た舞台でも群舞の中にいても目立ってました。

しかし何といってもムッサンが迫真の演技すぎてこわかった。
髪振り乱して狂ったように動いたかと思ったら、2人の子供に血のりをぶっかけて頭にバケツかぶせて倒す・・・とか、まさしく「オニババー(画太郎センセイの作品に出てきそうな)」。
子供、トラウマになると思うんですが。
ここまで来るともうバレエではなく、前衛舞踊という感じです。
これ、他のダンサーではできないのではないでしょうか。
(というかやりたくないのではないでしょうか・・・)


「ベルナルダの家」ではなんかみんな叫びながら机たたいてましたが、あの場面だけ見せられても・・・


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そして最初と最後にはいつものバーレッスン風景。
何事も日々の積み重ねが大事なのです。

フランス語の映画ですが、ドキュメンタリーでブリジット監督が交渉をしている所以外セリフ(というかしゃべり)もなく、ストーリーもないので、最後まで興味深く観ることができました。
しかしそれにしても長かった。160分。映画が始まる前の宣伝も含めたら3時間は座っていました。
「監督、本当にオペラ座が好きでどのシーンも削れなかったんだなぁ」という編集でした。
これはバレエ好き、オペラ座好きじゃないと観るの大変かもしれません。


$日々のカンゲ記 ふろむパリ-エトワール

エトワール デラックス版 [DVD]
こちらはオススメです。
何かに頑張ったことのある人なら、バレエに詳しくなくても感動できると思います。

あとこちらも
$日々のカンゲ記 ふろむパリ-リトルダンサー

リトル・ダンサー コレクターズ・エディション [DVD]




でも、普段毎日通学で近くを通っているガルニエの中で毎日こんなことが行われているんだーと思うと、明日からの通学路がまた楽しみになるのです。

そして先日、オペラから家に帰るバスに乗っていたら、TAKERU COSTE君に遭遇!
私と同じくオペラから乗車したので、多分間違いないと思うのですが・・・
はじめ気がつかなくて、何だか松田龍平に似ている人がいるな、と思って見ていたら「おや!?」と思った次第です。
オペラ座のダンサーと遭遇するとは、やはり私はパリにいるのだな~!と思いました。