「別にいいんじゃん」
「……そっか。別にそれならいいんだけどね。いちおう今日はそのことを聞こうと思ってたからさ」
「いや、付き合いたいとは思ってるんだよ」
「それじゃあ今日は最後に観覧車に乗るから、そのときにコクってみたら」
美咲は他人事だと思っているのか、ニヤニヤとしながら面白がっているようだった。
「余計なお世話だから。それより観覧車に乗るの?」
「どうしても観覧車には乗りたかったんだ。当然奈々は光と一緒に乗るわけだから、そのときがいろいろとチャンスなんじゃないの」
美咲は意味深に肩をポンと叩いた。
「まあ、いちおう考えとく」
私はそう言い、佐伯光たちのところに戻った。