自民党長期支配でも
我々の生活は安定しており
自民党は衆議院で常に270-300議席近くを維持してきました
これは自民党(そして前身の自由党)が
良い政治をしてきたからです
吉田茂 鳩山一郎 岸信介 池田勇人 佐藤栄作
田中角栄 三木武夫 福田赳夫 大平正芳 中曽根康弘
好き嫌いはあっても
能力の高いそうそうたるメンバーで
あの時代を懐かしむ人は少なくないでしょう
ある時期から政権交代が言われだしましたが
これは、中曽根元首相以降の政治家が小粒になり
政策的な劣化が生じたためです
実際に長期政権は稀になりました
自民党内部でも首相は支持が得られなくなってきたのです
政権交代は理想のように言われますが
それは良い担い手があってのことです
戦前には二大政党 政友会と民政党があり
交互に政権担当しましたが
党利党略に明け暮れ、地方では役所までが、ふたつの派閥に分裂し
軍と結託して、与党を倒すに至って、
政党間の争いを気にして、国策から目が遠ざかります
民主政治に逆行する
天皇機関説批判、統帥権干犯は政党の主張で
勝つためには、敵政党をやっつけようとして
政党政治に幕を引くことになりました
人民はもちろん天皇にもにすっかり見放されました
そして革新政党 社会大衆党が伸びますが、
彼らも、既成政党よりも行動力のある軍と結ぶに至ります
政党の崩壊は危険です
既成政党への失望が嵩じて
ファシズム政党などが選挙で勝利するのです
さて、今、維新や参政党が伸びました
元気な改革を訴える人たちです
実はムッソリーニもヒトラーもそういう
元気な改革を訴える政治家の中から
伸びてきたことを忘れないほうが良いと思います
なおヒトラー、ムッソリーニと維新や参政党が
内容で似てると言ってるのではありません
既存政党への不満が高まっている点で
当時と今は良く似ています
ヒトラー、ムッソリーニは声高高に改革を訴え
いつしか自由はなくなりました
既成政党が失望されるときに
民衆は実効的な改革を求める
改革を謳って、その中から極左、極右が伸びる
すでにフランスでは国民戦線が第二党になろうとしています
現在日本は難問続出です
そのときに、言葉だけで取り繕ったり
批判のための批判を繰り返すと
民衆の支持は新政党や極端な主張の政党へと向かうでしょう
政党の危機感と、実効ある政策とその実施を望みます
でないと、民衆はもっともっと実効的な
行動する政党、政府を求めるかもしれません
安倍首相は実行力のある数少ない政治家でした
私と意見の違うところは多々ありましたが
民主政治の守り手であった
氏の死を惜しんでやみません
1932年の議会選挙。記録的な大不況の中、右端ナチ党の230議席、左端共産党の89議席と躍進。この国会では社民勢力は民衆の信頼を失い計200議席ぐらいしか取れず両政党に完敗する。ヒトラーは選挙で民主的に選ばれた指導者であることを忘れてはならない。

