創建1250年

奈良 西大寺展 叡尊と一門の名宝

あべのハルカス美術館で行われていたのを見にいきました(^^♪

 

 

といいましても9月のお話。

今は山口会場で行われています。

その時の感動の備忘録として綴っていきます。

 

第二章 叡尊をめぐる信仰の美術の続きです。

 

「文殊菩薩騎獅像」(奈良・西大寺)

 

この形式の五尊像は、中国五台山の文殊信仰に基づくもので

渡海文殊として鎌倉時代に多く制作されました。

叡尊は文殊信仰に基づき多くの民衆救済の事業を行っており、

文殊菩薩像も造像しています。

この像は叡尊の没後弟子たちが発願して造像されたもので、

叡尊の十三回忌に完成し、

文殊堂の本尊とされました。現在は本堂西脇間に安置されています。

 

 

「文殊菩薩騎獅像」(奈良・般若寺)

 

元享4年(1324)後醍醐天皇の護持僧であった文観が発願し、

仏師康俊、康成親子が造立しました。

小像ながら意志の強い少年のような姿で、肌には彩色をせず、

素地を生かして張りのある体軀を表現しています。

この年、後醍醐天皇が倒幕を企て失敗した正中の変が起こるので、

その成就を願って造立された可能性も指摘されています。

コスモスで有名な寺院 

意外とこの像を見ずにいる人多いんですよね

普段は人が少なくゆっくり見れるのですが、お堂の暗いところで見るより

明るいところで見るといいですね♪

 

 

今回はスペシャルゲスト 

京都・木津にある大智寺の「文殊菩薩騎獅像」がでていました

期間限定・・・逃がしました

普段は完全予約制でなかなか見れない仏様!!!悔しい!!!

奈良時代に行基が木津川に架けた橋は流されていましたが、

鎌倉時代に入り、川に残った橋柱で文殊菩薩像を造立したと伝えられています。

蓮華座に座した文殊菩薩の纏った衣の造形に、宋風と言われる動きのある表現が用いられているため、

安阿弥(快慶)作との寺伝もあります。

寺の外では初公開だそうです。

 

法華寺の文殊菩薩騎獅像も展示され

いっせいに並べてみることができました

違いがよくわかり、面白かったです☆

 

「愛染明王坐像」(奈良・西大寺)

愛染堂の秘仏本尊であり、現在も美しい彩色を留めています。

叡尊と弟子たちは、西大寺に三宝(仏・法・僧)が永く伝えられること

を求めて発願・結縁し、仏師善円が造立しました。

この年は叡尊が僧堂を造営した年に当たり、

当初は叡尊が三宝久住の強い願いをこめて僧堂に安置したと考えられています。

こんな秘仏をこんな近くで見ていいんですか??

木造で作られているはずなのですがガラスみたいに繊細に感じられたのは私だけでしょうか

愛染の厳しい顔が怖いとは全然思えず

泣きそうなほど美しかったです。

 

前半の吉祥天さんにはもちろん会いたかったですが

愛染明王様に会えたことは大きな収穫でした

ご縁に感謝

 

 

この愛染明王様は

二代目海老蔵に大きな影響をうけたそうで

西大寺の愛染明王像が江戸で出開帳された際に、

その容姿・化粧をかたどった隈取で「矢の根」の曾我五郎を演じて好評を博しました。

江戸の人々の人気を得た「矢の根」は後に歌舞伎十八番のひとつとなっています。

出開帳終了後には、公演好評の御礼として西大寺様に「矢の根五郎」絵馬を奉納しました。

今回の音声ガイドが海老蔵さんでしたが・・・あんまりガイドしてませんでした

詳しいガイドは違う人でした。

 

続く・・・