今回は、窪津王子そして次は坂口王子、郡戸王子、上野王子と続いていくのですが
現在はこれらの王子は存在していません

いずれも 五十坪 から 百坪程度 の小さいお宮でしたので
明治 の 勅令 で近くのお宮に 合祀 されて現代ではほとんど無くなりました
王子社はほとんどが 旧地 に 王子跡 の 石碑 が残る状態です


熊野九十九王子・大阪組で唯一がんばっている
阿部王子神社へ

他所への併合を免れて現在大阪府かでは
唯一の旧地に現存する王子社となっております

こうやって社として残った理由としては
王子から前から阿倍野村の氏神として奉られていたため

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神社前にちんちん電車が通っており
にぎやかなんですが
境内に入ると大きなケヤキがあって都会の中のオアシス化しています

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王子社になる前
仁徳天皇の夢の中に熊野三山の使いである 3つ足のカラスが現れ、
仁徳天皇がそれを捜させると
同じものが当地にいたのでそこに神社を創建されたそうです

弘法大師 が、 淳和天皇 の 勅命 で当社に参り
疫難退散 の 祈祷 を 修 して 功 なり
疫病 を 治癒 する寺という意味の「 痾免寺 」の 勅額 を 朝廷 より 賜 ったとされています。

これとは別にこの地域を本拠した古代豪族の阿部神社が建立しました
ところが 安倍氏 が 朝廷 での勢力を失い
氏寺 も 四天王寺 に 併合 される事になりました。

残された社が阿部王子社となりました

住吉大社や四天王寺に挟まれ、熊野参詣の街道筋の王子社として存続し
後鳥羽上皇御幸時は4番目だったのが、時代を追うことに2番
府内の王子の中で唯一現存のため1番になったんだとか

なんだか寂しいですね