男にまつわったネタにできる話は
比喩じゃなく腐る程あるのに、
いくつになっても成長しない。
ほんとうに、わたしは。


20歳のとき、
それまで「神」と呼び、
まさに「神」的存在だった男からの脱出に成功した。


大体、
パターンがある。


モテる男の人って、
まずはその人自身が女好きってことが第一条件で、
しかもタイミングと距離の計り方が天性的に巧いのだ。


会いたいとき、
連絡をしたいときはめっきり捕まらないのに、
そのことにホトホト呆れて
彼がいなくても平気になってくると、
思い出したように、
事実そのとき思い出してるんだろうけど、
連絡をよこす。


普段の我慢できるくらいの寂しさのなかでは
ちっとも相手にしてくれないけど、
もう本当にどうしようもなくなってしまったときだけ、
必ず会いにきてくれた。


20歳のときは、
そんな男はこいつだけ!
って思い込み
「もしかして運命?」
とか怖い結論に達しそうになっていたけれど、
今となっては
そんな結論に達した自分がいちばん怖いと思う。


いくつになっても、
どんなに環境が変わろうと、
好きになる男は大体、
変わってない。
好きになった男の気まぐれ加減も、
まこと哀しいことに変わらない。


そうして、
やっと気付く。


神って、
自分が信じて作り出すもの。


恋愛だって、
きっと突き詰めたら宗教だ。


救われたいなら、
信じたらいい。
信じなくなった途端に、
神は消える。


誰かを想うことは、
祈りと似ている。




ひとつ言っておく。


わたしは男と散々寝まくっているけど、
断じてモテるわけではない。
むしろ全然モテない。


モテたいとは思っていないけど、
一度くらい狙った男子たちにチヤホヤされたい!
とか
けっこう思ってたりする。


ただ、
仕事のクライアント(30代以降)の男の
下心を鷲掴みにする確率は、
けっこう極めている。


何故かは分からない。
しかしクライアントに
えらく気に入られる傾向にある。


人はわたしを
オヤジキラー
とか
クライアントキラー
とか
はたまた
ディレクターキラー
とか呼ぶ。


仕事場で恋をすると
面倒だと思う。


でもそれは、
面倒な恋愛をした場合。


お互い割り切れるオトナ同士の場合は、
職場で情事
なんてのも悪くないよね。


19番目のOさんは、
某制作会社勤務。
当時持っていた仕事のクライアント。


案件が落ち着いた打ち上げの日、
飲みすぎて、
酔っ払って、
彼とわたしは家が近くて、
タクシー相乗りして帰宅しようと思ったら、
彼の家で朝を迎えた
っていうわりとありきたりなパターン。


好きなわけじゃないけど、
嫌じゃなかった。


ただ、
理由はそれだけだったように思う。


あれから、
彼とは仕事が一緒になることもなく、
きっともう二度と会うこともないのかもしれないけど、
そんな男たちのことを思い出すと、
いつかどこかでまた一緒に仕事したいと、
気まぐれに思うことが、
たまに激しく無気力なわたしを奮い立たせる。


救いようのない負けず嫌い。


守ってくれなくていいから、
一緒に闘える人と、
出会いたい。

4月1日。


新しい環境へと踏み出すひとりびとりが、
それぞれの思いを抱え、
今日を迎える。


心機一転、
楽しいことばかりではない。


新しく踏み出す筈の場所が
跡形もなく一瞬にして消失してしまった
何万人という人が、
いる。


今夜も寒さに凍え、
不安と闘い、
暗闇に脅え、
明日歩みだすべき一歩を見つけられずにいる人が、
いる。


だからこそ、
今このとき、
明日歩みだすべき一歩がある人は、
万全の思いで向かう責務がある。


笑顔は自粛しないでいいのではないかと思う。


そして不安なのは、
いま、
日本全体みんな一緒なのだと。


そう思えば、
堪えられることって少し増えるんじゃないかな。


今日、
新しく環境を迎える若者ひとりびとり。


これからの日本を救うのは、
間違いなく彼等だ。


新しい環境を迎えることはなく、
今日も必死に生きるひとりびとり。


これからの日本を支えるのは、
そんな彼等の変わらぬ努力だ。


新しいことも、
継続のものも、
共存して進むことが必要なのだと、
わたしは思っている。