昨年秋、薬剤性パーキンソニズムで国立精神・神経医療研究センターに入院していました。


かかりつけ医は、精神科と神経科の医師がいっしょに治療にあたるからとそこを勧めてくれましたが、実際はそんなわけなく、きっぱり分かれています。

ただ、医師が必要と思うときは、他科の診察や検査が受けられるだけです。


もちろん入院病棟も分かれています。

なので、神経疾患の患者さんが鬱病を発症した…となったときは、神経科病棟をいったん退院して、精神科病棟に改めて入院するようです。


院内案内図を見ると、神経精神合併患者専用の病棟があるのですが、今はありません。昔はあったのかも。


こちらの医療センターは難治性鬱病やパーキンソン病のEMSで有名です。

入院して治療を受けるので、入院患者さんは若い方が多かったです。


ただ、ご年配の神経疾患の患者さんも数人いました。

そのうちの二人、パーキンソン病の方と、脊髄小脳変性症の方と仲良くしてもらいました。


自分がパーキンソンと知って、今思うのは、看護師さんたちの対応です。


精神科のスタッフは身体的な看護に慣れてない?看護師も専門性が高いので、仕方ないのは仕方ないのですが。


からだが動かない、でも「〜したい」。

トイレに行きたい、喉が渇いた、暑い寒い…自分でできないからナースコール(携帯用)を押してお願いしないといけない。


精神科のスタッフさん、人によってはあからさまに面倒臭い、苛立ち、「はいはい」「忙しいから待って!」などなど。

もちろんそうではないスタッフさんのほうが多いです。


ただやはり精神科患者に対する態度とは違うなあと思わざるを得ないところも否めません。


精神科患者のナースコールにはすぐ対応してくれますが、神経疾患の方のナースコールは2回で応対してくれれば良いほう、何回呼んでも知らんぷりしてるときも見かけました。


病棟看護師さんの精神科患者への接し方は素晴らしいです。

国立医療センターだから看護師さんもエリート、誇りを持って仕事してる感じです。


でも精神科病棟の看護師さんにとって神経疾患のからだの不自由な患者さんは「専門外」なのですよね、たぶん。

看護師なのに介護介助をやらねばならないことへの思いもあるかもしれません。


脊髄小脳変性症の方は、神経科に入院していたときは楽しかった、看護師さんも優しくて、と話していました。

ここ(精神科)は看護師が意地悪だ、ナースコール押しても無視される、と。


神経疾患の方が精神的不調を抱えることは珍しくないので、合併症専用の病棟や診療科があるといいなと、メンタル疾患持ちのわたしは切に思います。


余談。

画像検査のとき、起き上がれないと検査技師さんが指一本でひょいっと起こしてくれたり、靴を履くときに靴べらを差し出してくれたり、意外なスタッフが介助のテクニックを持っているのには、さすがだなぁと感心しました。