話を聞いて欲しかった | 統合失調症と共に生きる私の記憶と記録

統合失調症と共に生きる私の記憶と記録

統合失調症患者のブログ。10年前に発症してからの経過など。誰かの役に立てれば幸いです。

20台前半の頃の私は愛に餓えてた
本当は両親に愛されたかったがそれが叶わなかったから
今は両親は私に愛情があるのは分かっているけれど私が欲してる愛とは異なっていた

両親とのすれ違いは些細な事の繰り返し、
日常のあらゆる場面での私の望んだものと違う答えが返ってきてしまう度に
落胆し空虚が生まれた

私の感情が抑えきれなくて母の前で叫び手当たりしだいの物を投げ腕を切った時に
母は腕を切るなと声を荒げることしかしなかった
私は聞いて欲しかった
どうして腕を切るのか、どうして感情が溢れて自己抑制が出来なくなってしまうのか

母は私の手が付けられない状態になるといつも言った
「私のやる事すべてが気にいらないんでしょ」と
違う、そうではない
根本的な問題に気がついて欲しかった
物を投げて大きな音を出すのも母に気にしてもらい声を掛けてもらいたかった
私は自分の思いを人に伝えるのが極端に苦手で中々本心を話せない
だから時間をかけて心の底にある声を聞いて欲しかった
それだけだ

だから母の対応は間違っていたと思う

確かに私のせいで家族は大変な思いをしていたと思うが
腫れ物に触る、臭いものに蓋ではなく
きちんと私の病気の事を理解し適切な対応をその時々でしてくれていたら
私の回復はもっと早かったのではないかと思ってる
見守るだけが愛情ではない
薬物依存気味になっていた私の薬の管理をするとか、月に一度でいいから一緒でなくても病院に行くとかそれぐらいの事は出来たはずだ
それらの事をしないのに私たちのせいで娘が病気になってしまったと思われていることは、
私自身にも大きなプレッシャーでもあった
だからどんどん私と両親との間に溝が生まれて私は悪化していった

私の心の中の歪みは家族との関係が一番関係していると思うから
だから一旦実家を出て独り暮らしをし家族と距離を置いたら嘘のように体調が良くなった

確かに当時の私は手の付けようが無いほど心が荒んでしまって問題行動ばかりをしてしまっていたけれど
それは私が悪かった訳ではなく統合失調症という病気が悪い
だから私自身を攻め立て誹謗するのは逆効果だったということを知っていて欲しい
当時の日記は思考回路が滅茶苦茶でそんな人間がまともな事出来るはずがないもの
家族に対しては今でもそんな事を思う

私は今は大分回復してると自分では思っているけれど
歳を重ねる毎に内向的になってしまい人付き合いができなくなってしまっている
自分の思った事を口に事がとても難しい
ひとつの物事を口にしたら相手はこう思うから次の答えはこうしてとっと話す前に事細かに考えてしまい考えているうちに心の中にその言葉や想いをしまってしまう

あることがきっかけ私は愛されてないと感じてしまってから色々と可笑しくなっていったから
根本的な愛情は本当に大事なのだと思う

愛に餓えているのは変わらないけれど今は人間という生き物の存在に不信感を抱いてしまって
あまり人と関わらずに生活してます
独りが一番気楽でいいです