映画 惑星ソラリス(A・タルコフスキー) ネタバレ・あらすじ・ラスト | 映画 ネタバレ・あらすじ・結末 最終回まで~ドラマもね

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映画のネタバレ・あらすじ・キャストを最終回までや日本、韓国、中国、米国の映画・ドラマから面白いものを選んでネタバレ・あらすじ・感想を書いています。 

洋画のご紹介です。

映画 惑星ソラリス(A・タルコフスキー) ネタバレ・あらすじ・ラスト

この物語は、とある惑星を舞台にした哲学的な話。
「私は、蝶の夢を見ているのか?それとも、蝶の夢の中にいるのか?」という荘子の説話『胡蝶の夢(こちょうのゆめ)』とも通じるような…。
また、心が主か?それとも物質が主か?という観念論と物質論が、改めてあなたの脳味噌を横断するかもしれない。

映画 惑星ソラリス(A・タルコフスキー) 概要


1977年日本公開の映画。
監督: アンドレイ・タルコフスキー
原作: ソラリスの陽のもとに
主演:ドナタス・バニオニス


映画 惑星ソラリス(A・タルコフスキー) ネタバレ・あらすじ


惑星ソラリス。
それは宇宙のかなたの星であった。
その観測結果から
「ソラリスは、生物の存在は確認されないものの、知性を持った有機体と推測されるプラズマ状の“海”に被われた星である。」との情報がもたらされると、
世界中の科学者達の注目が集まり、不思議な星ソラリスの研究が熱心に行われるようになった。

ソラリスの"海"と接触しようとする試みは、
宇宙飛行士を送り込み、幾度か繰り返されてきたが、いずれも失敗に終った。

そして時が流れ、宇宙飛行士も、親から子供世代へとバトンが渡された。
今や音信の途絶えているソラリスの軌道上にある観測ステーション。
そこには3名の宇宙飛行士が常勤していた筈であるが、現在の状況は不明なままである。
そこで新たに、心理学者クリスが原因究明のために送り込まれる事となる。
美しい緑に囲まれた我が家を後に宇宙ステーションヘと飛び立つクリス。
しかし、クリスが観測ステーションへ行ってみると…そこは混乱状態で、研究どころではない。

物理学者ギバリャンは謎の自殺を遂げ、残った2人の科学者も何者かに怯えているようで様子がおかしい。
2人はめいめいの部屋でバラバラに暮らし、お互いに引き籠りになっているような有様であった。
それに、いる筈のない子供がいたり、科学者は真相を語ろうとしなかったりで
「一体どうなっている?」と首を捻るクリスの前に、
すでに10年前に自殺した妻ハリーが現われる。
やがて、彼女は、
クリスの深層心理にアクセスする事により、彼の思念の中の望みを感知して、ソラリスの"海"が作り出した、
実体を伴う幻だという事が判明する。
実体を伴うという事は、物質として存在するという事で、触る事も出来る。
ソラリスの"海"は、人間の潜在意識を探り出してそれを実体化するという手品が出来る…じゃなくて能力を持っていたのだ。

最初は「気色悪いわ~!」と思って、幻の妻を、宇宙へ捨てるという荒業に出たクリスであったが、
心の深いところでは、妻の自殺に悔恨の思いを抱いておったので、
やがて、懲りずにまた"海"が作った幻の妻を、幻と承知の上で、愛するようになる。

結局のところ、先にいた2名の科学者も、ソラリスの"海"に、それぞれの深層心理を探られ、望みを知られて、幻でその望み通りのものを作り出されて与えられていたのだ。
この観測ステーションにいる限りは、幻は、その存在を維持出来るのだが、地球へと連れ帰ると消えるだろう。
だから、科学者としての使命を全うするために、地球へ一人で帰るよりも、ここで幻と一緒に暮らした方がハッピーなんじゃない?

そんな立場上の義務と個人的な欲求の板挟みで悩みに悩んだ末に、クリスの取った選択は…?。

映画 惑星ソラリス(A・タルコフスキー) 感想とラスト


2時間 49分と結構、長いね。

ラストは、一応、クリスは地球へと帰還するんだけど、その帰還した故郷自体が、本物ぢゃなくて、ソラリスの"海"の見せる幻覚だったんだよ。というオチ。
で、更にもっと突っ込んで考えると、最初、地球の故郷にクリスが暮らしてるシーンから映画は始まるんですが、
本当はもう、そこんとこから実は、ステーションにいて(あるいはソラリスの島にいて)その地球の故郷も、出て来る人々も、果てはクリス自身までもが、すべては、海が作った幻だったんじゃないか?と考える事も出来るようです。
この海は、まことしやかに、本物そっくりに作る凄腕の技術を持ってるようなのでww

《以下は感想》
んん…一応、ジャンルとしては、SF小説が原作のSF映画やねんけどな、SF映画に有り勝ちのハラハラドキドキは一切ないねんな~これが。
それがSFファンとしては残念なとこやね。

人間の深層心理にある思念を形にするって…精神と物質という異質なものを、そんなに簡単に、垣根を超えて融合させちゃっていいのでしょうか?
哲学を勉強した事のある人なら理解しやすいかもしれませんが、私のようなIQ低めの凡人は、ちょっと理解に苦しみます。
でも、海という生き物以外の物質が意思を持つ物語がアリならば、
海以外のありとあらゆる物質で、意思を持ってると定義した物語制作がアリって事になりますやん。
まぁ、そういう目先の変わった発想は面白いかとは思うんですが、ストーリー展開として面白く仕上がっているかというと、そっちは完全に滑ってるような気がします。