御堂筋線梅田駅で火事 3000人避難、地下街に煙


 22日午前9時頃、大阪市北区の市営地下鉄御堂筋線梅田駅で、地下2階のホーム北側エスカレーター下にある倉庫付近から白煙が上がっているのを駅員が見つけた。通報で市消防局の消防車29台が出動、倉庫約30平方メートルを全焼し、約4時間後に消えた。出火当時、ホームには、乗客約3000人がいたが、駅員らが改札の外に避難させ、けが人はなかった。煙は同駅とつながっている地下街にも漏れ出し、一部で立ち入りが禁止されるなど、朝のラッシュ時間帯と重なって一時、騒然となった。


煙が充満する地下鉄御堂筋線梅田駅改札口周辺(22日午前9時18分、大阪市北区で)=奥村宗洋撮影




梅田の地下街から避難する人たち(22日午前9時29分、大阪市北区で)=上田尚紀撮影


 市交通局は、同線全線で運行を停止。約1時間40分後、梅田駅を通過する形で運転を再開したが、上下線で計33本が遅れ、約11万8000人に影響した。

 出火直後、同駅に到着し、電車を降りて避難誘導にあたった男性運転士(39)と男性車掌(36)がのどの痛みを訴えて搬送された。2人とも軽症という。

 同駅は午後1時30分現在、閉鎖されたままになっている。同駅は平日1日の乗降客数が約41万人と市営地下鉄最多で、午前9時~午後1時に約7万6000人が利用している。

 府警曽根崎署によると、倉庫は、民間委託された同市内の清掃会社が管理。掃除用具やごみを置いており、普段は施錠されている。付近に火の気はなく、同署が清掃会社の担当者ら3人から事情を聞くなどし、出火場所や原因を調べている。

 付近にはJR大阪駅、阪急梅田駅と阪神梅田駅、市営地下鉄谷町線東梅田駅が集まっており、火災の影響で各駅は通勤客で混雑した。JR西日本のほか、阪急、南海電鉄、近鉄がそれぞれ振り替え輸送を行った。

(2012年2月22日 読売新聞)