akane-kのブログ
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ゲイラカイト~8

一緒に見ていた山ティは突然カーテンを閉めた。

僕のほうに来て窓もカーテンも閉めた。

いつもの山ティとは違う目が怖くて黙って席に着いた。

クラス中も静かになった。

「目の錯覚だ。飛行機かヘリコプターが太陽の光で反射して見えたんだと思う。騒がないように自習すること」そう言って自分の教室に戻らず桜井先生が走ってた方に行った。

そして山ティと桜井先生は学活の時間を過ぎても戻らなかった。

僕はなんとなく人参山に向ったんだと予感がした。

僕たちは「あの人参山に行くか」を会議していた。

あの探検に行った4人はヒデちゃんのことを誰も言わない。

僕には笹薮の中を一人で歩ける勇気はなかった。

それにこんな会議をしただけでもお母さんにバレたら今度こそ大変なことになる。

いかない口実を考えた。

ヒトミが「宇宙人て放射能出してるから死んじゃうよ」と心配そうに呟いた。

天才ホシノくんが「ノーベル賞は僕が代表して受けるよ」ってニヤニヤしながら胸を張った。

イッケが「自転車、調子悪くていけるかなぁ」っていったのを聞いてこいつも同じだと思った。

ゲイラカイト~7

僕はずーっと凧を追いかけていた。

凧は大きな傘を開いてその上をすべるように右や左に動いていた。

でもその幅は天才ホシノくんが言ってた100メートルをはるかに超えて何キロにもなっている。

ヒトミは先生の目を気にしながら凧を探していた。

「いま、三角山の上」

ヒトミは「えぇ!」って大きな声で叫んだ。

僕はビックリしてヒトミを見ると目が真ん丸くなって黒目が揺れていた。

クラス中が窓のほうに押し寄せてきた。

先生は本気で怒っている。

「みんなカーテン閉めなさい!」

「だって先生。いま三角山の上の方なんだ、変だよ!」僕はカーテンの端を握りながら目は凧を追っていた。ちゃんと見ていないと見逃してしまうほど動きが早くなってきて、しかも上下の動きも出てきた。

イッケが「先生、三角山の後ろから凧が出てきた!」

先生は泣き出しそうにドアを活きよいよく開けて教室を出て行った。

隣のクラスから山ティが来て「どうした?先生は」と走っていった桜井先生のことを気にしているようでさっきのような睨みはなかった。

「きっとUFOだよ、未確認飛行物体だ」って言ったら山ティが慌ててカーテンを開けた。

確かに三角山から出たUFOは標高1500メートルの連峰の後ろを通って前に出てきた。

三角山の前のあの山

あの「人参山のてっぺん」に降りて行った。



「てっぺんは禿げていて茶色に焦げた感じの砂利がいっぱいある広い場所」に降りたのを僕は見ていたような気がする。

ゲイラカイト~6

みんな泣き出しそうになって「ヒデちゃあぁん」って呼んだんだけど返事がなくて、そのうち真っ暗になってきてすごい風が吹いてきて泣きながら「ヒデちゃん」って呼んだけど返事がないんだ。

イッケが「きっと先に帰ったんだよ」って鼻たらしながら言ったのに救われた感じでみんな無理やり納得したんだ。

そしたらさっきヒデちゃんがウンコしてたあたりから10メーターくらいサーって動いて「熊だぁ」ってイッケの叫んだ声でみんな大声上げて山から駆け下りたんだ。

10回以上転んでヒザは血だらけ、笹で切れて顔中傷だらけで靴もなく家に帰ったらお母さんにものすごく怒られたんだ。

ばらばらに帰ったけどみんなも怒られたと思う。

夜にヒデちゃんのおじさんから電話があってお父さんとお母さんに「ヒデちゃんと遊んだ場所どこだったの」って聞かれたけど「山で熊が出たから別々に逃げてきた」って言ったんだ。

ホントは怖くて置き去りにしたかもしれないと思ったけど言わなかった。

その日からヒデちゃんはいなくなった。

大人は「きっと熊に食われたんだ」って言ってたけど僕はあの風がさらって言ったような気がしたんだ。

人参山の禿げたてっぺんから風が連れ去ったと思うんだ…