日本の思想は全体主義が元となって人のあるべき姿を教えてきました。
これは(基本は)統治者が搾取せずに国家繁栄に務めてきたからだと思います。
天皇が臣が栄えずして国家は繁栄しないと考えてきたからでしょう。
これを利用してきたのが朝廷であったり幕府であったりです。

それに対して西洋諸国は統治者が繁栄をするために搾取してきた歴史があります。
それによって統治する力を付けているのです。
どこの世界でも立派な王宮に堅固な城壁があります。

しかし、天皇の住まわれている京都御所では城壁も堀もありません。
この信頼関係が構築されているから日本は二千年もの国家繁栄が続いているのだと思います。

統治としてどちらが優れているのかは、歴史をみたら一目瞭然です。

日本の思想は全体主義の中で自分の振る舞いを自ら規制するところにあります。
いわゆる、誰がみてなくてもお天道様はお見通しって考え方です。

NHK-BSプレミアムで『COOL JAPAN』って番組があって外国人の話を聞いていると違いを考えさせられます。

一例を挙げれば、駐車場で黄色いプラスチックのチェーンがあると日本では入らないのがCOOLだと言うのです。
自国では壊すとか跨いで入るとか意味がないそうです。
これって個人が優先されているのではなく、自分が優先されているんですよね?
個人なら自分の他に相手もいるわけで、所有権が相手にあるなら相手が優先されるのが個人主義だと思います。
自分が優先されるのは利己主義です。

オヤジ式考え方では全体主義も個人主義も見る方向が違うだけで同じことであって、自分中心に考えるのは全く別の利己主義に分類するものです。

人は一人で生活するわけではなく、様々なコミュニティーが入り交じって生活する社会生活です。
ですので個人があって社会があるのではなく、社会があって個人があると考えるべきで、社会の秩序を保つのが優先されるべきですね。

動物世界でも群れ社会はルールが優先されて、個体が傍若無人に振る舞えば群れから追い出されます。
西洋を主とする個人主義(オヤジ式利己主義)は二千年遅れている発想じゃないかな?
だから国家間のいさかいが収まらない。