民主党っていう政党は、つくづく変な政党だと思う。資金管理団体の政治資金規正法違反事件で強制起訴される元代表に対して、現代表が会うことさえなかなか難しかったり、会ってはみたものの、処分をするにあたって大騒ぎ。あげくの果てに、党員資格停止の処分に不服を申し立てられる始末。そこへ今度は、16人の造反者がでていながら、厳重処分をしきれない。国会議員にとって最も大事な政治選択を党議拘束に背いたものに対し、これぐらいで済ませるとは、最早菅氏の求心力はなくなっているといえよう。


 先に菅首相夫人を中心にした漫画を広報に使ったことについて、党内から異論がでて、取り止めになった。これなど、目くじらたてるほどのことではない。奥さんの方が首相より人気があるだけに、ボツになってこちらとしてはホッとしているぐらいだ。それに比べると、いま世間に出回っているチラシ(政策解説版=号外=)は全く出来が悪い。それというのは、国民の生活が大変編と銘打たれ「もし予算案関連法案が成立しないと」、いかに国民生活が危急存亡の危機に直面するかということを知らしめる役割を持って作られたものだ。


 しかし、これが基本的に間違っているのは、関連法案が通らないと、国民生活がいかに破綻するかは、その通りだが、問題は「だから私たちは国会で熟議しています」としているところ。野党がなぜ反対しているのかを書かないで、結果だけを示して煽りたてるのは、全く事態の深刻さを読めていない。マニフェストと違ったことを今民主党政権がやろうとしていることを率直に詫び、これからの方向性について徹底して野党の主張との食い違いや同意点などを見いだすべく議論する事が熟議だ。それをせずに、突っぱねておいて、熟議もなにもないだろう。