今の菅内閣には、一人だけ議員バッジをつけていない民間出身の大臣がいる。片山善博総務相である。


 その片山大臣に今日衆議院予算委員会分科会で質問をする機会を得た。片山氏は、日本を患者に診立て、「診る」段階から「治療する」段階に入ったとの自覚を持ち入閣したという(『日本を診る』から)。そこで、満身創痍の日本という身体のどこをどう治すつもりかを訊いてみた。


 既に、同氏は「団体自治」よりも「住民自治」をただしていきたいとしている点について、私は「議会改革などを挙げているが、それも大事だが、まずは総務省の改革ではないのか」と指摘した。著作のなかで、自分自身が、「まずは隗より始めよ総務省」と言ってるではないか、と。また、「住民自治」の推進にあたって、公明党が既に出している地方議会改革の提言について一つひとつあげながら、対応を迫った。


 同大臣は、総務省改革についてもう取り組んでいると言うので、私は「外部に見えてこない、もっとしっかり、アピールすべきではないか」と述べた。また、議会改革については、通年議会など公明党提言を受け入れる方向を明らかにすると共に、議員の選び方など国会レベルの選挙とはまた違ったルールを盛り込むべく、いま地方自治法改正案作りに取り組んでいることを明らかにした。これに対し、私は「(政局は)風雲急を告げており、時間があまりないので、急がないと、実現しないままいまの座を終われることになる」と警告しておいた。さらに、片山氏は民主党が「権力を正すこと」と「権力を貪ること」の2つのミッションを持つ、あたかもシマウマのような政党だと書いているが、それはまだ綺麗ごとで、現実には双頭の鷲ならぬ双頭のシマウマではないかと皮肉っておいた。