「人生を狂わせたのは注射針」「苦しみをわかってくれぬ厚労省」―『B型肝炎の辛さを綴る川柳集』なる小作品集を頂いた。昨27日開かれた公明党の肝炎PTとB型肝炎訴訟北海道原告団の皆さんとの懇談会でのことだ。「裁判、和解協議、政府交渉など日頃大変な運動をしている原告団、弁護団、支援者、家族が、川柳という手軽に楽しめる素材を使って怒りや、悲しみ、辛さなどの本音を出し合って」応募されたもので、90句が並べられている。いかなる言葉を並べるよりも、ぐっと身近に被害者の皆さんの声が胸に響く。


 今年の3月12日に札幌地裁で和解勧告が出され、5月14日に国が和解協議入りを表明した。既に半年余りが経っているものの、なかなか協議は進まない。この日も大阪の匿名の原告の家族が「23歳の娘が2歳の時の予防接種が原因で感染した。無症候性キャリアだが、いつ肝がんになるかもしれない。差別と偏見のなか、肉体的精神的不安に苛まれている」「元の身体に戻して欲しい」と切々と訴えられた。このところ毎週上京され、私どもに和解協議の現状と問題点を訴えられる。26日の和解協議に対しては 1)過大な試算による財源論を吹聴して被害者の正当な要求を不当に抑え込もうとしている 2)被害者及び国民に対する謝罪や反省の意が全く示されていない―との問題点が示された。


 さらに、1)無症候性キャリアの被害者の切捨て 2)C型肝炎の被害者との間に差をつけようとしている 3)母子手帳、予防接種台帳、予防接種痕がない被害者の切り捨て―などを示され、超党派の議員による支援を求められた。


 年内にも基本合意が得られるよう支援の努力をしていきたい。