菅直人新首相の誕生をどう受け止めたらいいか。鳩山前首相や小沢一郎前幹事長らと長らく行動を共にした人でもあり、個性は大きく違い、従来の首相にない味を出す可能性はあるにせよ、基本的には民主党の持つ負の部分が全く消えてなくなるわけではないことを銘記する必要がある。


 今、国民の最大の関心事は景気、経済である。どこへいっても「なんとか、この手詰まり状況を変えて欲しい。景気を良くしてくれなければ」との注文ばかり。政権交代してもなんら変わらぬどころか却って悪くなっている」との指摘も。


 ヨーロッパにおけるギリシアなどの財政危機。アジアでのタイの経済危機。日本が20年ほど前に経験したことが今遅れて地球上を覆っている。その意味では、新たな展望を切り開く役割は日本にこそあるとの見方もある。そんな時に、国内で自民党政治の政策が誤っていたから今の日本の厳しい実態があるとの、民主党の批判はあまりにも型どおりに過ぎよう。


 公明党は、環境・エネルギー、農業、医療・介護、教育などの分野への重点的な投資で成長産業を育成することに強い力をいれた成長戦略を提示している。具体的には、次世代太陽光パネル、電気自動車、燃料電池、介護ロボット、ナノテクノロジーなどだ。


 今回の参院選で、「新しい福祉」を掲げて、日々の生活に苦しむ国民に対して、生活保障、雇用保障、ヒューマンケアなど事細かな政策を訴える予定だ。民主党がでたらめなマニフェストで国民を騙した責任を糾弾する闘いをしっかりと展開したい。