一ヶ月の間に何があったのか?―鳩山首相は3月31日の党首討論で、公明党の山口代表から、実母から提供を受けた資金の使途に関する資料提出について問われた際に答えたことを、4月21日の党首討論ではころっと変えてしまった。


 そもそもこれは、自民党の西田昌司参議院議員に3月3日の予算委で迫られて「最終的に、結論を基にして使途の報告を申し上げたいということでございまして、正確を期す必要があるということで、私は全てが終わってから書類の返還を求めて、皆様方に見ていただきたいと考えております」と答えていた。そのほぼ一ヶ月後の山口代表の追及にも「何度も国会の中で申し上げておりますように、国民の皆様方にどこまでしっかりとお示しできるかどうかということは検証してまいりましょう」と、同様の趣旨の答え方をしていた。


 ところが、さらに一ヶ月後の先週の党首討論では、「これは検察が判断して結果を出した話でありますだけに、基本的に資料の提出などというものは必要ないものではないかと、私は考えております」と正反対に変えてしまった。この問題をめぐって、鳩山首相がいかに普通の市民感覚と程遠い人間であるかは、骨身にしみて分かっているとはいえ、このようにいとも簡単に自身の言説を変えるとは、信じ難い。


 週末の街頭演説ではこうしたことを中心に民主党による「政権交代」がいかに「偽りの政権交代」であるかを強調した。姫路市内の御幸通りでは、偶々通りかかった知り合いの婦人が「私にもマイクを持たせて」と言われるので、お渡しした。一言だけだが、公明党への期待の声を訴えていただいた。なかなかマイクを貸せという人はいないが、相手を見て、時々挑んで貰おうと思う。