初めての麻生太郎首相と鳩山由紀夫民主党党首の党首討論が行われたのを見て、改めてなんでこれまで小沢党首の時には行われなかったのかを考えさせられた。要するにあの人は苦手だったに違いない。加えて西松建設問題に絡んで、説明責任を果たせと問われるのではたまらないということだったろう。鳩山氏でさえ、苦しい答弁に終始したのだから。


 木曜日に私は中野区内二箇所での区政報告会を掛け持ちしたが、そこでは民主党の代表交代劇は結局、小沢氏が代表では選挙が戦えないが、また小沢氏がいなくても選挙が戦えないことから、顔だけを鳩山氏にすげかえて、小沢氏には裏の役回りを与えたことにつきる、と述べた。いかに鳩山氏が傀儡ではないと言ったところでむなしい。民主党の本質は、党内がバラバラでまとめきれない政策に力を入れるよりも、ひたすら政局優先で政権交替だけを叫ぶ路線に変わりがないことははっきりしている、と。


 同時に、マルチ商法事件でも、今また障害者団体向け郵便不正事件でも、民主党の代議士やら副代表の秘書の名前が取りざたされていることなど、金権腐敗政治の疑惑がつきまとっていることも指摘した。


 一方、共産党については、元同党の最高幹部が、「若者よ、蟹工船はいいが、共産党はやめておけ」とのタイトルで週刊紙に寄稿。「共産党は貧困をなくすために頑張ってきたというが、戦後の経済成長は自民党政治のもとで実現した。貧困を根本的に解決するはずの社会主義革命は遠ざかるばかり」との指摘をしていることを紹介。国会ではいつでも、自公政権のやることに対して「許せない」を連発していながら、すべて結局は許してしまって、恬として恥じない不可思議な政党だと糾弾した。


 また、社民党については、同党の辻元清美衆院議員がかかわる民間国際交流団体・ピースボートは、海賊対策での海上自衛隊のソマリア沖派遣に反対しておきながら、現実には旅客船の護衛を頼んできたことを指摘、身勝手きわまる体質を問題視した。