そこはまるで託児所だった。1~3歳くらいの赤ちゃんが10人くらい。そしてその母親とおぼしき若いママたちがほぼ同じ数。あちこちの語る会に出かけるが、こうしたちいちゃな子供づれの母親の皆さんばかりとお会いし、いろいろと語るのは初めてといっていい。過去のいかなる会合よりも未来溢れる生命力が感じ取れ、こちらも気合が入った。恐らくは22世紀の劈頭まで生きる子がいるに違いないと思うとなおさらだった。


 質問は、子育てに関するものが多いと思いきや、そうではなく普通の質問が多かった。意外だったのは、たった一人参加しておられた未だこどもを授かっていない女性からの不妊治療に対する助成についての質問だった。不妊治療には、薬物療法や卵管形成術などの「一般的な不妊治療」と人工授精や体外受精といった「生殖補助医療」とに分けられる。このうち、「生殖補助治療」には保険適用がされず、特に、体外受精は、一回当たり平均30万円の費用がかかるうえ、成功率は20~25%と低く、数回は試みなければ妊娠に至らないケースが多く、大きな負担になっている。こうしたことから、負担軽減を求める声が強く、それを受けて公明党女性局は署名活動などを展開。04年に「特定不妊治療費助成事業」の創設にこぎつけることができた。体外受精と顕微授精を対象に一回当り最大10万円を給付するとの内容だったが、07年度には、これを「年二回まで」と「通算5年」に給付を拡大する一方、対象者の所得制限も大幅に緩和させてきた。その結果、スタート時に比べて、利用件数は前年度より2倍の6万件を超えた。


 若いママたちは、子育てに関する公明党の実績が多いので、党勢拡大にも力が入るとのことで、こちらも嬉しい限りだった。