民主党がかりに政権を取ったとしても、とても持たないですよね―著名な司会者が、公明党の高木陽介氏テレビ出演の際にそう語った。実際に放送中に言えばいいのに、オンエアされていない時に言うのだから、とぼやきながら彼は一方で、その司会者が放送中に「太田代表を総理候補に」との発言をしたとのエピソードも披露した。先週末に東京中野区で開かれた中野総支部の賀詞交換会でのことだ。私も元中野区在住であることから招かれていたが、出席直前に大学時代の友人からの電話で、同じ趣旨のことを指摘されていたので、少し驚いた。指導者難が取り沙汰される今日、政権内にも立派な該当者がいるではないかとの謂いだろうが、有難いというべきかどうか、難しいところだ。


 この日の会合で感心したことが二つある。一つは、公明新聞での後輩・高倉良生都議が東京マラソンに参加し、6時間39分で完走したとの話。田中中野区長が紹介したが、実はこの人は4時間台でゴールした。ともに五十歳代、たいしたものというべきだろう。東京マラソン熱の大きさが察せられた。


 もう一つは、元中野区議の西村孝雄さんが、勇退後に七年かけて「社会福祉士」の資格をとられたことを直接聞いた。この人は、公明新聞での私の先輩。社会福祉原論から介護概論まで13科目に及ぶ受験科目を突破したというが、70歳にしてこの意欲は見事だ。この資格は、平成元年に「我が国で初めての、かつ、世界でも例を見ない国家資格として誕生した」(『国民福祉の動向』)ものだが、在宅介護支援センターから衣替えした地域包括センターに、社会福祉士が主任ケアマネージャーや保健師などともに必ずおかれなければならなくなった。ご本人は、残された人生を、この資格をテコに、成年後見制度などへの貢献を含め意欲的に取り組む構えだという。老いてますます盛ん。「ポスト議員生活」と言う現役議員誰しもが直面する課題に、果敢に挑戦する西村先輩の話にひたすら敬服した。