23日は、朝10時から昼前まで、党海賊対策プロジェクトチーム主催の勉強会に出た。早稲田大学の河野真理子教授と海洋政策研究財団の秋山昌廣会長を講師に招き、河野さんからは「海賊行為とその取締まりに関する国際法の役割」、秋山さんからは「ソマリア沖海賊行為への日本の対応に関する提言」を聴いた。


 講義のあとに、意見交換をした際に、私は秋山さんに、現行法で出来ることを急ぎする必要があるとの観点から、政府与党として、まずは海上警備行動を発動させて、アデン湾などのソマリア近海を航行する、日本船舶への「海賊行為」に対処しようとしている現状を報告。その後に、新たな法律いわゆる「海賊新法」を作る作業にとりかかる予定であることにふれた。そのなかで、たとえ海賊対策であっても武力行使に関わる事態を招きかねないだけに慎重でなければならないとの一部に根強くある意見を紹介した。加えて、防衛省内に、今までこうした海賊への対策、訓練をしてきた経験がないこともあり、具体的な対処が遅れている現状を述べて、感想を訊いた。同氏は、これまで海上保安庁が九州南西海域不審船事案において、見事な対応をしたことに言及、十分に対応できる力を持っている防衛省も急ぎ取り組みを進めるべきだとの見解を述べられた。


 河野さんとは終了後に、「海賊」という言葉をめぐって意見交換を行った。その際に、「海賊」が現状を必ずしも的確に捉えた言葉でないゆえに、国民が事態のイメージを共有できない嫌いがあるとの点で認識が一致した。河野さんは「海上武力活動」が相応しいのではないかと述べられた。


 午後からは、国土交通省自動車交通局の担当者と会い、市民相談の回答を貰ったり、厚生労働省健康局担当者からB型肝炎患者の訴訟問題の経緯を聞いたほか、ODA白書や中東情勢について外務省の専門官と意見交換を行った。