公明党には、全国に3084人の議員がいますが、選挙に際し、有権者に名前を書いて貰わずに議員になっているのは、私を含めて23人だけです―先日、地元で私を支えてくれている県議会議員の年末恒例の懇親会で、こう私は話を切り出した。


 というのは、地方議員の紹介で各地の挨拶まわりをしていると、少なからぬ人たちが、「公明党はあんまり好きちゃうけど、誰々議員はえぇ」と言われる。広範囲な人々から賛同を得るために、公明党への支持もさることながら、議員個人の魅力が欠かせない。ところが、衆議院比例ブロックは、政党名のみでしか記述できないため、個人名は関係ない。したがって、極端に言えば、候補者個人はどうでもいいが、公明党は好きだと言う人を増やさねばならない。


 もともと、小選挙区制は、二大政党制下のもの。中選挙区の悪弊を打破するために持ち込まれたが、少数政党への配慮もあって比例代表部分が加えられた。参議院選挙では、個人名と政党名の併用を可としており、政党名のみは衆議院だけだ。政党がもつイメージが優先するため、個人は後衛におしやられがち。真の意味で国家の大事に関わりやすい政治家は、小選挙区落選組の比例選出議員ではなく、純粋に比例代表で選出された議員の方かもしれない。


 比例区候補者個人をうまく宣揚することは当然ながら必要だ。例えば、公明党の近畿比例区には、こうした実績や経歴、特徴を持った人々が名簿に掲載されている、だから支援をしてほしいと言うように。小選挙区は一人しか当選できないと言う意味で、勿論厳しいことはいうまでもない。ただし、一つの狭い地域で長く戦っている点では、かなり新人より優位だとも言える。その点、比例区は、ときどきの時世に影響を受けやすい。注目度も低いだけに、少数政党は不利だ。是非とも、まとまっての公明党比例区名簿登載者の魅力を語っていきたい。