昨夜は、河本三郎代議士のパーティーがあった。浜田靖一防衛相、渡海紀三朗前文部科学相、戸井田とおる厚生労働政務官らが出席し、盛大な会合になった。この四人はいずれも二世議員。


 渡海氏の親父さんとは、会っていないが、岩見隆夫氏によると日本の政治家で唯一人昭和天皇にこちらから握手を求めた人とのこと(『陛下の御質問』)。会ってみたかった。


 河本、戸井田両氏の親たちとは、共に選挙を二度にわたって戦った。初めて私が出た平成2年の選挙で、戸井田父に2483票差で負け次点になった。この人は人情家で、後にいろいろご教示頂いた。「これからは君のような若い人の時代だよ」と言われて激励を受けたが、平成8年の選挙のさなかに亡くなった。壮絶な“戦死”だった。河本父とは、残念ながらまともに言葉を交わす機会がないままに終わった。二度目の選挙で、姫路中央卸売市場で鉢合わせした。長靴を履いた姿でじろっと睨まれたのは、未だに忘れがたい。82歳のその時点まで17選無敗の同氏の心胆を寒からしめたかと思うと、心地よい気持ちも多少ある。


 浜田父は、先年、河本三郎氏の選挙応援に西播磨まで来られた。演説を聴いたが、聞きしに勝る抱腹絶倒の中身だった。最初から最後まで、場内を歩き回ってのトークで、土下座で締めくくった。


 こうしたエピソードを思い起こしながら、二世たちの挨拶を聞いていた。それぞれ政治家として十二分の実力と才分に恵まれているものの、まだまだそれぞれの親父さんたちの域には及ばないのでは・・・。二世議員への風当たりは強い。決められたレールの上を走るのではなく、原野を切り開く勇気と気概が求められているのだろう。福沢諭吉が好んだ「自我作古」(われよりいにしえをなす=自分から歴史をつくるとの意で、中国古典『宗史』の名言)の大事さが浮かぶ。


 二日は上京。国会事務所で来客対応やレクチャー。