7ヶ月ぶりに開催された党首討論。周辺に感想を聞いてみた。それによると、「麻生総理は、押さえ気味すぎて、この人らしさがでていなかった」「なにより座っている時の顔の表情がよくない」。つまり、一言で言えば、「麻生さん、どうしたの?」が率直な声だった。久方ぶりのわりには、盛り上がりの少ない討論だったが、党首同士がこういった討論をすることは、極めて有益だ。政治のバラエティー化、ショー化が懸念されるなかで、真面目にきちんと論争することは、もっとあっていい。


 それにしても、わずか45分間は短すぎる。もっと頻繁に、かつ長時間やれば、どんなに政治が変わるのに、と思うのだが。それに、自民党と民主党の党首だけでなく、公明党や、他の野党党首もたまには総理との対論をすると、いい。太田対麻生の組み合わせがあってこそ、自民党と公明党の違いを分かって貰えるいい機会なんだが。ないものねだりというか、無理筋とわかって書くのは慎むべきか。


 ともあれ、タレントが絡んでの怪しげな政治番組が横行しているなかで、地味であっても基礎的素材としての情報提供がなさすぎるのは残念なことだ。国会の委員会での議論を常に放映するテレビがあれば、かなり日本の政治改革にとって効果がもたらされるのではないか。つまり、人間は人に見られていることが何よりもやる気を起こさせるということが、真理なのである。これだけのことがなぜできないか。15年前から思い続けているが、いまだ実現できない。恥ずかい限りだ。