井戸兵庫県知事が近畿ブロック知事会議で「関東大震災が起きればチャンスだ」と発言したことが大きく取り沙汰されている。テレビ報道で第一報を見た。釈明の記者会見も見た。その上で、つべこべ言わずに謝るしかないとの感想を持った。知事が言いたかったのは、今のような東京一極集中では、万が一関東地域で言われているような大震災が起こると大変なことになる。したがって、今から近畿地域が第二の首都機能を持つべく、しっかり備える必要がある、ということに尽きよう。どこにもチャンスなどという言葉が入り込む余地などない。それを明らかに言ったのだから、素直に謝るしかない。言葉足らずだとか、そんなつもりではないなどと言ったところで通用しない。「なぜ問題発言とうけとめられるのか分からない」との不服そうな言い回しと不満そのものの顔つきが、妙に印象に残る会見だった。あれでは、本心が疑われてしまう。 井戸知事は、地方自治のプロフェッショナルで、群を抜く行政手腕の持ち主だと思う。しかし、上手の手から水は漏れるという。気を付けねば。それでなくとも、橋下大阪府知事と比較されがち。通常の感覚では、その手腕は比較の仕様がないほど差があるとの見方が自然だ。しかし、昨今は、アマチュアこそ貴重で、素人っぽさが受ける。その橋下大阪府知事の「不適切発言ばかりの僕から見ても、不適切だったかなと思う」と適切なコメントを寄せられ、一本取られている。


 それにしても記者会見は難しい。麻生首相も記者とのやりとりで、時々むきになりすぎているように見える。息子や娘のような若い記者を相手にしていると無理もないのだが、記者ではなく、背後にいる県民、国民を意識しないと。偉そうにいう資格など自分にはないのだが、気をつけねばと思う。


 朝から、姫路市内の連合自治会長や企業を県議と共に回った。夜は神戸市須磨区で時局講演会。