参議院選挙の際に、徳島県に応援に入った縁から、今度は愛媛県に呼ばれた。臨時県本部大会における担当党幹部として。姫路から新幹線と在来線を乗り継いで約4時間。空路だと、伊丹空港からしか直行便がなく、メリットがあまりない。結局は陸と海を越えての列車ルートということになった。


 ところで、四国4県はなにかとユニークな語りがつきまとう。例えば、香川は中国5県を意識し、徳島は大阪など関西を気にし、愛媛は九州を気遣い、高知はアメリカに思いを馳せるとか。それぞれ向いてる方向が四国内部ではなく、外を向いてるというところがこの噺のミソ。また、こんなのもある。仮にまとまったお金があると、貯めるのが阿波、投資に使うのが讃岐、本を買うのに使うのが伊予、そして一晩で飲んでしまうのが土佐とか。讃岐男に阿波女なんていうのはここから来てるのかと思ったり、夏目漱石や正岡子規のイメージが強い愛媛と坂本龍馬に引っ張られる土佐の高知。それなりに県民性を表わしているようでいて、楽しい。


 その四国での参院選挙区は全て1人区。6月5日の徳島県での時局講演会で私は下手をすると全敗すると予測、不幸にも的中してしまった。確たる裏付けを持っていたわけではないが、候補者の年齢差や時代の空気への敏感度が気になった。結局は、今回の選挙での自民大敗の象徴的ケースに四国はなってしまった。捲土重来を期す自公連立政権にとって、まさにこの地こそリベンジの要塞にならねば、と思う。かかわった責任上、当面どうすれば強い四国公明党を築けるかについて、知恵の限りを尽くさねばなどと考えつつ、車中での時間を過ごした。