「私どもの大きな共通点は、嘘と欺瞞に充ちた共産党がどちらも大嫌いという点です」―12日に公示された参議院選挙。兵庫選挙区の自民党公認候補・鴻池祥肇氏の第一声は神戸・元町の大丸前で行われました。公示日前日に推薦決定をした公明党を代表して挨拶に立った私は、まず候補者と私との個人的な相違点から話を切り出しました。


 戦争前に尼崎に生まれ、神戸高校から早稲田大学へと進んだ鴻池さん。戦後に姫路で生まれ、長田高校から慶應大学に学んだ私。大変に派手な存在の人と、地味な存在の私。かつて石原慎太郎都知事が鴻池さんを称して「垂直思考」の人と。それに比べると、当方は「水平思考」好みと。「いろんな意味で対照的な二人だけれども、最大の共通点は、共産党の力を借りてまでして、与野党逆転にすべてをかけて、政治の不安定化を狙う民主党なんかに負けたくないという強い気持ちを持っていることです」―こう結びました。


 政党の歴史も文化も違う、自民党と公明党が政権を組んで8年。あれだけ苦しんだデフレから日本もようやく脱却することが出来、それなりに経済も安定してきました。そんな中、政治とカネの問題やら閣僚の不用意な発言などの不始末で、未曾有の逆風のなか、選挙戦が佳境に入ろうとしています。政治の世界は相対性によって支配されるもの。よりましな選択に有権者の判断を仰ぐということをしっかりと訴えていきたいものです。つまり、自民、公明の与党連合による政治経済の安定を選ぶのか、はたまた、旧社会党の残党や共産党までを抱えこんで、混乱をもたらそうとする小沢民主党を選ぶのかの選挙だということ、を。